あっしゅくきちょう
圧縮記帳
国庫補助金などで固定資産を取得した際、税金の支払いを将来に繰り延べるために固定資産の帳簿価額を減額する会計処理です。直接減額方式と積立金方式があり、課税を繰り延べる目的で行います。
詳しい説明
1. 定義
圧縮記帳は、国庫補助金・工事負担金などを受けて固定資産を取得した場合に、その受贈益に対する法人税等の課税を将来に繰り延べるため、取得した固定資産の帳簿価額を補助金等に相当する額だけ減額して記帳する方法です。
2. 制度・考え方の内訳
圧縮記帳の記帳方法には直接減額方式(圧縮損を計上し、固定資産の取得原価を直接減額する方法)と積立金方式(利益処分により圧縮積立金を計上し、帳簿価額は減額しない方法)がありますが、日商簿記2級で扱うのは国庫補助金・工事負担金を対象とした直接減額方式に限られます。取得原価から補助金相当額を控除した金額を基礎に、その後の減価償却費を計算します。
3. 日商簿記検定での視点
国庫補助金受贈益・固定資産圧縮損の仕訳、圧縮記帳後の取得原価にもとづく減価償却費の計算が頻出論点です。
4. 紛らわしい制度・語との違い
圧縮記帳は「課税の繰り延べ」であって「非課税」ではありません。圧縮記帳をしない場合に比べ取得初年度の税負担は軽くなりますが、その分だけ以後の減価償却費が減るため、将来の税負担が増えます。
5. 身近な例
工場が自治体から設備投資の補助金を受け取り、その分だけ設備の取得原価を減額して記帳する場面で使われます。
試験で問われること
日商簿記検定
- 直接減額方式と積立金方式の仕訳が問われます。
- 固定資産圧縮損や国庫補助金受贈益の科目が問われます。
- 課税の繰り延べという目的が問われます。
ファイナンシャル・プランニング技能検定
- 課税を免除する制度ではなく、将来へ繰り延べるための処理である。
- 固定資産の買い替え等の特例として認められる。
- 取得価額を減額することで、将来の減価償却費が少なくなる。