ふりかえり
ふりかえり(レトロスペクティブ)
ふりかえりは、チームで実施した業務を分析し、改善策を立てる活動です。KPTなどのフレームワークを使い、責任追及ではなく建設的な議論を行います。
詳しい説明
1. 定義
ふりかえりとは、チームで実施した活動の成果やプロセスを振り返り、良かった点や悪かった点を分析して、次回の活動でどう改善するかを決める活動です。開発現場ではレトロスペクティブとも呼ばれます。
ただ過去を懐かしむのではなく、将来の改善を目的とするのが本質です。終わったことを反省するだけでなく、チームとしてのパフォーマンスを最大化するために、心理的安全性を確保した場で行うことが求められます。
2. 仕組みと種類
ふりかえりには、状況に応じた様々な手法が存在します。KPTや4Ls、YWTなどが有名で、これらを使うことで議論を構造化し、誰の意見も公平に扱うことができます。
KPTはKeep(続けること)、Problem(課題)、Try(次にやること)で整理します。4LsはLiked(良かったこと)、Learned(学んだこと)、Lacked(足りなかったこと)、Longed for(望むこと)という視点で振り返ります。手法はチームの成熟度に合わせて選択します。
3. 試験ごとの視点
ITパスポート試験では、プロジェクトの品質改善やプロセス改善の一環として登場します。継続的な改善が重要であるという文脈で語られます。
基本情報技術者試験では、プロジェクトマネジメントのプロセスとして詳細に問われます。単に話し合うだけでなく、改善策をアクションアイテムとして記録し、実行・確認するというPDCAサイクルの一環として整理されています。
4. 紛らわしい語との違い
報告会は事実や結果を上司に伝える場ですが、ふりかえりはチーム全体で改善策を議論し、行動を変えるための場です。報告会は上下関係がある一方、ふりかえりはチーム内のフラットな対話です。
反省会は失敗の責任追及になりがちですが、ふりかえりは改善のための建設的な対話を目指します。責任を問うのではなく、プロセスそのものを改善する対象とします。
5. 身近な例
システムのリリース直後にチーム全員で集まり、今回うまくいった技術選定と、うまくいかなかったテスト計画について話し合います。そこで出た「次は自動テストを導入しよう」という意見が、次のスプリントの改善策になります。
個人の作業においても、その日の終わりに「今日は何ができたか、何ができなかったか」を整理して明日の計画を立てることは、簡易的なふりかえりといえます。日々の積み重ねが大きな成果につながります。
試験で問われること
ITパスポート試験
- プロジェクトの改善に向けた活動であることを理解する
- チームで意見を出し合う場であることを押さえる
- 改善策の立案までがセットであることを理解する
基本情報技術者試験
- PDCAサイクルの一部として機能することを理解する
- 心理的安全性を確保することが生産性向上に直結する点を知る
- 具体的な手法(KPTなど)が議論の活性化に使われることを把握する