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こべつげんかけいさん

個別原価計算

注文生産の形態において、製品一つひとつや製造指図書ごとに原価を集計する方法です。建設業や機械製造業などで使われます。総合原価計算とは対照的な、原価の個別集計が特徴の方式です。

詳しい説明

1. 定義

個別原価計算は、顧客からの注文に応じて個別に製品を製造する受注生産の形態において、製品または製造指図書ごとに原価を集計する原価計算の方法です。建設業・造船業・オーダーメイドの機械製造など、同じ仕様の製品を繰り返し作らない業種で用いられます。

2. 制度・考え方の内訳

注文を受けると製造指図書を発行し、そこに直接材料費・直接労務費を賦課、製造間接費は配賦基準(機械作業時間など)で配賦して原価計算表に集計します。指図書が完成すればその指図書の原価計算表がそのまま製品原価になり、未完成の指図書は仕掛品として残ります。仕損(不良品)が生じたときは、補修指図書を発行する場合と代品の指図書を発行する場合とで仕損費の計算が変わります。

3. 日商簿記検定での視点

製造指図書別の原価計算表の作成、製造間接費の予定配賦(配賦差異の把握を含む)、仕損費の計算方法(補修指図書か、当該指図書に賦課するか)が頻出論点です。

4. 紛らわしい制度・語との違い

総合原価計算との違いは生産形態です。個別原価計算は注文ごとの個別受注生産、総合原価計算は同種製品の連続大量生産を前提とします。そのため個別原価計算では製造指図書という「個々の注文」を単位に原価を集計しますが、総合原価計算では一定期間(通常1か月)の総製造費用を生産量で割って単位原価を求めます。

5. 身近な例

オーダーメイドの家具や、顧客の仕様に合わせて建てる注文住宅は、1件ごとに材料も工数も異なるため、案件(製造指図書)ごとに原価を積み上げる個別原価計算が使われます。

試験で問われること

日商簿記検定

  • 製造指図書ごとの集計が問われます。
  • 受注生産という形態が問われます。
  • 総合原価計算との対象的な違いが問われます。