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こゆうち

固有値

行列による線形変換において、向きを変えずに大きさだけを変化させる倍率のことです。

詳しい説明

固有値とは、線形代数学において、行列(正方行列)がベクトルに対して作用した際に、そのベクトルの向きを変えずに大きさだけを変化させる(スケーリングする)倍率のことです。このとき、向きが変わらないベクトルのことを固有ベクトルと呼び、その変化率が固有値です。

行列は空間を回転させたり歪ませたりする変換を表現しますが、固有値と固有ベクトルを分析することで、その行列が持つ本質的な性質(変換の軸となる方向と倍率)を明らかにできます。具体的には、巨大な行列を固有値分解することで、行列の計算を簡略化したり、データの主要な成分を抽出したりすることが可能になります。

試験では、情報数学の知識として問われるほか、データサイエンスの応用として重要です。例えば、Googleの検索アルゴリズムであるページランクは、Webページの重要度を行列計算で求めますが、そこで固有値の考え方が利用されています。PCA(主成分分析)でも、データセットの分散共分散行列の固有値を計算することで、データの主要な情報を要約する軸を決定します。

試験で問われること

ITパスポート試験

  • 固有値という用語が線形代数に由来し、データの性質分析に使われることを知る。
  • 行列計算の基礎概念として、システムやデータ分析の背景にあることを理解する。

基本情報技術者試験

  • 行列の固有値と固有ベクトルの基本的な定義を理解する。
  • 主成分分析における固有値の役割(寄与率の計算など)を把握する。
  • 線形変換の概念において、方向が変わらないベクトルと倍率という関係を覚える。