日本商工会議所簿記検定試験(日商簿記)
2級
はいふさい
配賦差異
Overhead Allocation Variance
製造間接費の予定配賦額と実際発生額との差額です。予定額が実際額より少なければ過少配賦として借方差異が生じ、多ければ過剰配賦として貸方差異となります。
詳しい説明
1. 定義
製造間接費を予定配賦したときに生じる、予定配賦額と実際発生額の差額です。
2. 計算式とその意味
配賦差異 = 予定配賦額 - 実際発生額
予定配賦額が実際発生額より少なければ配賦不足(借方差異・不利)、多ければ配賦超過(貸方差異・有利)です。
この差異は、原因の違う2つに分解します。予算差異(費用を使いすぎたか節約できたか)と、操業度差異(予定した稼働に届いたか)です。配賦差異 = 予算差異 + 操業度差異 の関係が必ず成り立ち、検算に使えます。
3. 実際の数値を使った計算例
製造間接費の予算 1,000,000円(うち固定費予算 300,000円)、基準操業度 1,000時間。実際操業度は 900時間、実際発生額は 980,000円だった。
予定配賦率は @1,000円(うち固定費率@300円・変動費率@700円)。予定配賦額は 1,000円 × 900時間 = 900,000円、配賦差異は 900,000円 - 980,000円 = -80,000円(配賦不足・不利) です。
分解して検算します。予算許容額は 700円 × 900時間 + 300,000円 = 930,000円なので、予算差異は 930,000円 - 980,000円 = -50,000円、操業度差異は 300円 ×(900時間 - 1,000時間)= -30,000円。合計は −80,000円で、配賦差異と一致します。
5. 紛らわしい制度・語との違い
原価差異は直接材料費・直接労務費も含む広い言葉です。配賦差異は製造間接費に限った差異を指します。
試験で問われること
日商簿記2級
- 配賦差異 = 予算差異 + 操業度差異 の関係で検算できる点が問われます。
- 予定配賦額が実際発生額より少なければ配賦不足(借方差異)という向きが問われます。
- 決算時は原則として売上原価へ賦課する会計処理が問われます。
- 配賦差異 = 予算差異 + 操業度差異 で検算する手順が要点です。借方・貸方の向き(配賦不足は借方)もあわせて問われます。決算時は原則として売上原価へ賦課します。
最終更新日: 2026/09/23