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G検定(ジェネラリスト検定)

さいげんりつ

再現率

Recall

再現率(Recall)は、実際に陽性であるもののうち、モデルが正しく陽性と予測できた割合です。真陽性率や検出率とも呼ばれ、見逃し(偽陰性)をどれだけ少なくできているかを表す分類モデルの評価指標です。

詳しい説明

再現率の定義式

再現率は、実際に陽性であるデータ全体を分母にとり、そのうちモデルが正しく陽性と予測できた件数の割合を求める指標です。式は次のとおりです。

再現率 = TP / (TP + FN)

分母のTP + FNは、実際に陽性であるデータの総数です。偽陰性(FN)は、実際には陽性なのに陰性と誤って分類されたデータなので、分母に入ります。再現率は真陽性率(true positive rate、TPR)とも呼ばれます。また、実際の陽性をどれだけ検出できたかを答える指標なので、検出率(probability of detection)という別名もあります。偽陰性が0件の理想的なモデルでは、再現率は1.0、つまり検出率100%になります。

数値例で計算する

ある病気の有無を判定するモデルを、1,000人のデータで評価したとします(架空の例)。実際に病気の人は50人、病気でない人は950人です。

  • 真陽性(TP): 40人(病気の人を陽性と判定)
  • 偽陰性(FN): 10人(病気の人を陰性と判定、つまり見逃し)
  • 偽陽性(FP): 30人
  • 真陰性(TN): 920人

再現率 = 40 / (40 + 10) = 40 / 50 = 0.8です。病気の人の80%を検出でき、20%を見逃しています。なお、再現率の計算にはFPとTNは使いません。

比べるために、全員を陰性と判定するモデルを考えます。このモデルはTP = 0、FN = 50、FP = 0、TN = 950となり、正解率は950 / 1000 = 0.95と高く見えます。ところが再現率は0 / 50 = 0で、病気の人を1人も検出できていません。

不均衡データと見逃しのコスト

実際の陽性がとても少ない不均衡なデータセットでは、上の例のように、正解率よりも再現率のほうが意味のある指標になります。再現率は、陽性の事例をすべて正しく見つけられるかというモデルの能力を測るからです。病気の予測のように陽性を正しく見つけることが重要な用途では、偽陰性は偽陽性よりも深刻な結果を招くことが多くあります。偽陰性のコストが偽陽性のコストより大きいときは、再現率を使うのが目安です。

適合率とのトレードオフ

再現率は偽陰性が減るほど上がり、適合率は偽陽性が減るほど上がります。分類のしきい値を上げると偽陽性が減って偽陰性が増える傾向があり、しきい値を下げるとその逆になります。先の例でしきい値を下げた結果、TP = 48、FN = 2、FP = 80、TN = 870になったとすると、再現率は48 / 50 = 0.96に上がります。その代わり偽陽性は30人から80人に増えています。このように、適合率と再現率は一方を改善すると他方が悪化する逆の関係をとることがよくあります。

シラバスでの位置づけ

再現率は、G検定シラバス2024の中項目10 モデルの選択・評価のキーワードに、正解率・適合率・F値と並んで含まれています。

試験で問われること

G検定

  • 再現率はTP / (TP + FN)で求め、実際に陽性であるもののうち、正しく陽性と予測できた割合を表す。
  • 再現率は真陽性率(TPR)や検出率とも呼ばれる。偽陰性が0件なら再現率は1.0になる。
  • 陽性がごく少ない不均衡データでは、正解率よりも再現率のほうが意味のある指標になる。
  • 病気の予測のように、見逃し(偽陰性)のコストが誤検知(偽陽性)より大きい場面で重視される。
  • しきい値を上げると偽陽性が減って偽陰性が増え、下げるとその逆になる。そのため適合率と再現率はトレードオフの関係になりやすい。

最終更新日: 2026/09/23