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G検定(ジェネラリスト検定)

かくりつぶんぷ

確率分布

Probability Distribution

確率分布とは、実験の結果を値として表す確率変数について、起こりうる結果の一つひとつにどれだけの確率を割り当てるかを定めたものです。確率の基礎の中心にある考え方で、各結果に割り当てる値が0以上であり、すべての結果の値を合計すると1になるという2つの条件を満たします。ある事象の確率は、その事象に含まれる結果の値を足し合わせて求めます。ここでは、結果が有限個しかない離散的な実験を対象に説明します。

詳しい説明

前提となる言葉

確率分布を理解するには、2つの言葉を先に押さえておくと見通しがよくなります。

1つ目は確率変数です。これは、ある実験を行ったときに出てくる結果の値を表す変数のことです。コインを投げる、サイコロを振るといった、結果が偶然に決まる行為を、ここでは実験と呼びます。

2つ目は標本空間です。これは、その実験で起こりうる結果をすべて集めた集合のことです。言い換えると、確率変数がとりうる値をすべて並べたものです。

確率分布の定義

グリンステッド(Grinstead)とスネル(Snell)の教科書 Introduction to Probability では、結果が有限個しかない実験を前提として、確率変数の分布関数を次のように定義しています。

分布関数とは、標本空間に含まれる結果の一つひとつに対して、実数を1つずつ対応させる関数です。つまり、関数に入力するのは標本空間の要素(起こりうる結果)で、出力はその結果に割り当てられる数です。この割り当て方の全体が、その確率変数の確率分布にあたります。

満たすべき2つの条件

どんな割り当て方でも確率分布になるわけではありません。分布関数は次の2つの条件を満たす必要があります。

1. 標本空間のどの結果についても、割り当てる値は0以上であること。負の確率は認められません。
2. 標本空間のすべての結果について、割り当てた値を合計すると、ちょうど1になること。起こりうる結果のどれかは必ず起こる、ということを表しています。

この2つの条件が、確率分布をつくるときの基本的なルールです。

事象の確率は結果の値の合計

標本空間の一部分だけを取り出したもの(部分集合)を、事象と呼びます。たとえば、サイコロで偶数が出る、というのは、2と4と6の3つの結果をまとめた事象です。

教科書では、ある事象の確率を、その事象に含まれる結果それぞれに割り当てられた値を足し合わせた数として定義しています。つまり、一つひとつの結果への割り当て(確率分布)が決まれば、どんな事象の確率もそこから計算できるということです。確率分布は、個々の事象の確率を求めるための土台になっています。

具体例 コインを2回投げる

教科書の例に沿って、分布関数を実際に作ってみます。

コインを2回投げ、表をH、裏をTとして、出た順番どおりに記録するとします。このとき起こりうる結果は、HH(表表)、HT(表裏)、TH(裏表)、TT(裏裏)の4通りです。これが標本空間になります。

ここで、4つの結果はどれも同じくらい起こりやすいと仮定します。すると、分布関数は、HH、HT、TH、TTのそれぞれに4分の1を割り当てるものとして定められます。

この割り当てが2つの条件を満たしているか確かめてみましょう。

  • どの結果にも4分の1という0以上の値が割り当てられているので、1つ目の条件を満たします。
  • 4分の1を4つ足すと1になるので、2つ目の条件も満たします。

さらに、少なくとも1回は表が出る、という事象を考えます。この事象に含まれる結果はHH、HT、THの3つなので、その確率は4分の1を3つ足した4分の3になります。事象の確率を結果の値の合計として求める、という関係が具体的に確認できます。

対象は結果が有限個の場合

ここで説明した定義は、実験の結果が有限個しかない場合、つまり結果を一つずつ数え上げられる離散的な場合を前提にしています。だからこそ、各結果に値を割り当て、それを足し合わせるという考え方がそのまま使えます。

身長や時間のように、値が連続的に変化する量を扱う場合には、結果を一つずつ数え上げて足すことができないため、密度関数という別の考え方が必要になります。

試験で問われること

G検定

  • 確率分布(分布関数)が、標本空間の各結果に値を割り当てる関数であることを、確率変数と標本空間という言葉を使って説明できますか。
  • 分布関数が満たすべき2つの条件、すなわち各結果の値が0以上であることと、すべての結果の値の合計が1になることを確認しておきましょう。
  • ある事象の確率が、その事象に含まれる結果の値の合計として求められることを、コインを2回投げる例で計算できますか。
  • ここでの定義が結果が有限個の離散的な場合を前提としており、連続的な量では別の考え方が必要になることを確認しておきましょう。

最終更新日: 2026/09/23