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G検定(ジェネラリスト検定)

かくりつみつど

確率密度

Probability Density

確率密度とは、連続した実数の値をとる確率変数について、その値がある区間に入る確率を、密度関数という関数を積分して求めるための考え方です。確率の基礎の一部で、連続的な量を扱う確率の計算の土台として使われます。

詳しい説明

連続確率変数という前提

確率密度は、どんな確率変数にも使う考え方ではありません。対象は、連続した実数の値をとる確率変数です。

グリンステッド(Grinstead)とスネル(Snell)の教科書 Introduction to Probability の第2章は、次のように話を始めます。実験で起こりうる結果全体の集まりを標本空間と呼びます。この標本空間に適切な座標を入れて、実数の空間(n次元の実数空間)の一部とみなせる場合があります。たとえば結果が実数の区間として表せる場合です。このような標本空間を連続標本空間と呼びます。そして実験の結果を表す確率変数Xを、連続確率変数と呼びます。確率密度は、この連続確率変数Xに対して定める考え方です。

なお、結果が有限個や、1個目、2個目と数え上げられるような離散的な場合には、確率密度ではなく別の考え方(分布関数)が使われます。このページでは連続の場合だけを扱います。

密度関数の定義

同じ教科書の定義2.1は、密度関数を次のように定めています。

Xを、連続した実数の値をとる確率変数とします。ある実数値の関数fが、どんな実数aとbについても次の条件を満たすとき、fをXの密度関数と呼びます。

  • Xがaとbのあいだに入る確率が、fをaからbまで積分した値に等しい

つまり密度関数は、区間ごとの確率を、その区間でfを積分するという操作によって与える関数です。定義が直接決めているのは、Xが区間に入る確率であり、それが積分の値として求まる、という関係です。

教科書はさらに、区間に限らず一般に、Eが実数の部分集合であれば、XがEに入る確率はfをEの上で積分した値に等しい、と述べています。

すべての連続確率変数が密度関数を持つわけではない

定義2.1のすぐ後に、教科書は注意を添えています。連続した実数の値をとる確率変数であっても、そのすべてが密度関数を持つわけではない、という注意です。

連続確率変数であることと、密度関数を持つことは同じではありません。確率密度を使って確率を計算できるのは、上の条件を満たす関数fが存在する場合です。

具体例: 回転する矢(スピナー)

教科書の例2.10は、円盤の上で矢を回して、矢の先が止まる位置を結果とする実験(スピナー)を取り上げています。

  • 結果の集合として、0以上1未満の区間を選びます。円周上の位置をこの区間の数で表すということです
  • 密度関数fとして、0以上1未満の範囲では値1、それ以外では値0をとる関数を設定します。区間全体で同じ値をとる、一様な密度関数です

ここで、矢の先が円の上半分に止まるという出来事Eを考えます。このEは、0から2分の1までの区間にあたります。Eの確率は、値1を0から2分の1まで積分した値であり、2分の1になります。

もっと一般に、矢の先がaからbまでの区間に止まるという出来事の確率は、bからaを引いた値になります。区間の長さがそのまま確率になるということで、どの位置にも偏りなく止まる矢という直感とも合っています。

まとめ

  • 確率密度は、連続した実数の値をとる確率変数を対象にする
  • 密度関数fは、Xが区間に入る確率を、その区間でfを積分した値として与える関数である
  • 連続確率変数でも、密度関数を持たないものがある
  • スピナーの例では、一様な密度関数を積分して、上半分に止まる確率2分の1が求まる

試験で問われること

G検定

  • 確率密度が、連続した実数の値をとる確率変数(連続確率変数)を対象にした考え方であることを説明できますか。
  • 密度関数fの定義、つまりXがaからbのあいだに入る確率がfをaからbまで積分した値に等しいという関係を確認しておきましょう。
  • 連続確率変数であっても、すべてが密度関数を持つわけではないという注意を確認しておきましょう。
  • 0以上1未満で値1をとる一様な密度関数を使って、スピナーの矢が0から2分の1の区間に止まる確率が2分の1になる理由を説明できますか。

最終更新日: 2026/09/23