探索・推論から知識表現、機械学習、ディープラーニングへと至るAIの発展の歴史をたどり、代表的な研究とブームの流れを説明できるようになります
第一次人工知能ブームを支えた探索と推論の考え方を学びます。基礎層では、問題を探索木という状態の枝分かれに置きかえ、初期状態から目標状態への道をさがすという大枠を迷路とハノイの塔の例でつかみます。深掘り層では、幅優先と深さ優先のトレードオフ、ゲーム木と評価関数による読み合いの手法、ランダムな試行で手を見積もるモンテカルロ法と発展の手法まで説明できるようになります。
第二次人工知能ブームを支えた知識表現の考え方を学びます。基礎層では、言葉のつながりを点と線の網として表す意味ネットワークと、is-a・has-a・part-of という線の種類と向きの区別をつかみます。深掘り層では、網の編み方をそろえる約束ごとであるオントロジーと、厳密さを取るヘビーウェイト・効率を取るライトウェイトという2つの立場、Web 全体を知識の網に変えるセマンティック Web、あらゆる常識を書きためようとした Cyc プロジェクト、そしてデータから知識を掘り出すデータマイニングまで説明できるようになります。
知識表現のレッスンの続きとして、知識を点と線の網で表すナレッジグラフと、それを大規模言語モデルと組み合わせる考え方を掘り下げます。大規模言語モデルがもっともらしい誤り(ハルシネーション)を生む理由から始めて、Google の Knowledge Graph と Wikidata という動いている実例、たがいの得意と不得意が裏返しになっている関係、ナレッジグラフの事実を検索してプロンプトに注入する GraphRAG までを実装のコードは扱わず、言葉の柔らかさと事実の確かさをどう両立させるかという考え方に絞って説明します。
専門家の知識をルールの形で機械に写したエキスパートシステムと、質問に答えるしくみの歴史を学びます。基礎層では、専門家の判断を「もし〜なら〜せよ」の決まりに写す方式と、言葉にできない勘が生む知識獲得のボトルネックをつかみます。深掘り層では、確信度や知識ベースと推論エンジンの分離といったマイシン(MYCIN)の設計、DENDRAL、イライザ(ELIZA)、インタビューシステム、そしてワトソンと東ロボくんによる質問応答への挑戦まで説明できるようになります。
人が知識を書く方式の限界から、データで学ぶ機械学習が広まっていった背景を学びます。基礎層では、知識獲得のボトルネックという壁がデータそのものにルールを語らせる発想の転換を生み、3つのVを備えたビッグデータがそれを後押しした流れをつかみます。深掘り層では、スパムフィルタとレコメンデーションエンジンが学んでいるもの、コーパスを数える統計的自然言語処理、そして次元の呪いが起きるしくみまで説明できるようになります。
脳のしくみをまねるという古い発想が、データと計算資源と競争の場を得て第三次人工知能ブームを起こすまでの流れを学びます。基礎層では、人間の神経回路をまねる発想と、その発想を目覚めさせた3つの条件をつかみます。深掘り層では、ネオコグニトロンとLeNet、ILSVRCでのAlexNetの圧勝、アルファ碁の方策ネットワークと価値ネットワーク、そして生成AIへの流れまで説明できるようになります。