マーケティング
誰に何をどう届けるかを決める手順をつかみ、STPと4Pを使って商品の売り方を組み立て、インターネット広告の課金のしくみまで説明できるようになります。
ねらい
商品やサービスを「売れるようにする」ための考え方を学びます。このレッスンを終えると、市場を切り分けて狙いを定める手順と、売り方を決める4つの要素、そしてインターネット広告の種類を説明できるようになります。
マーケティングは、売り込みではありません
マーケティングとは、売れるしくみを作ることです。うまくいけば、強く売り込まなくても売れます。そのために「誰が、何に困っていて、いくらなら払うか」を先に調べます。
調べ方には2種類あります。
- 定量調査… 数で測る。何人が買ったか、何%が満足したか。アンケートなど。
- 定性調査… 言葉で聞く。なぜ買ったのか、どこが不満か。少人数の面談など。
数は「どれくらいか」を教えますが、「なぜか」は教えません。だから両方を使います。
STP — 誰に売るかを決める3段階
いきなり売り方を考えると、誰にも刺さらないものができます。先に相手を決めます。
- セグメンテーション… 市場を似た者どうしのかたまりに切り分けます。年齢、住む地域、収入、好みなどで分けます。
- ターゲティング… 切り分けたかたまりの中から、狙う相手を選びます。
- ポジショニング… 選んだ相手の頭の中で、自社が競合とどう違って見えるかを決めます。
ポジショニングは、自社が決めるのではなく相手の頭の中に作られます。だから「安い店」と思われたいなら、価格も内装も広告も、すべてをその方向でそろえる必要があります。
4P — 売り方を決める4つの要素
狙う相手が決まったら、売り方を組み立てます。売り手の側から見た要素が4Pです。
| 4P(売り手の見方) | 中身 | 4C(買い手の見方) |
|---|---|---|
| Product(製品) | 何を売るか | Customer Value(顧客価値) |
| Price(価格) | いくらで売るか | Cost(顧客の負担) |
| Place(流通) | どこで売るか | Convenience(利便性) |
| Promotion(販売促進) | どう知らせるか | Communication(対話) |
4Pと4Cは、同じことを反対側から見たものです。売り手にとっての「価格」は、買い手にとっては「払う負担」です。負担には、お金だけでなく買いに行く手間も含まれます。
価格の決め方には型があります。原価に利益を乗せる方法、競合の値段に合わせる方法、買い手が感じる価値から決める方法です。最初だけ高くして後で下げるやり方をスキミングプライシング、最初から安くして一気に広めるやり方をペネトレーションプライシングといいます。
お客様との関係を続ける
新しいお客様を1人増やすより、いまのお客様に続けて買っていただくほうが、かかる費用は少なくて済みます。そこで関係を続けることを重視します。
- 顧客満足(CS)… 期待に対して、実際がどうだったか。期待を下回れば、良い商品でも不満になります。
- CRM… お客様との関係を記録して活かすしくみ。購入履歴や問い合わせ履歴をまとめて持ちます。
- ブランド戦略… 名前を見ただけで中身が想像でき、安心して選べる状態を作ります。
インターネット広告 — 何に対してお金を払うか
インターネット広告は種類が多く、何に対して課金されるかで見分けます。
- バナー広告… ページに画像を出す広告。
- リスティング広告(検索連動型広告)… 検索した言葉に合わせて出す広告。探している人に出せるので当たりやすい。
- アフィリエイト広告… 紹介から購入や申込みにつながったときに報酬を払う。成果に対して払うのが特徴です。
- レコメンデーション… 閲覧や購入の履歴から、その人に合いそうなものを勧めます。
- オプトインメール広告… 受け取ることに同意した人にだけ送る広告。
ポイント
同意していない人への広告メールは送れません。特定電子メール法が、あらかじめ同意した人への送信を原則としているためです。同意を取ってから送る形をオプトイン、断られるまで送ってよい形をオプトアウトといいます。
まとめ
マーケティングは、売れるしくみを作る活動です。STPで誰に売るかを決めてから、4Pで売り方を組み立てます。買い手から見た4Cを重ねると、値段が「お金だけの話ではない」ことが見えてきます。そして広告は、何に対して払うのかで見分けます。
理解の確認
ある会社が、自社サイトを紹介してくれた個人ブログに対し、その紹介経由で商品が売れたときだけ報酬を支払う広告を始めました。この広告は何と呼ばれ、どの点が他の広告と違うでしょうか。
答え: アフィリエイト広告です。バナー広告やリスティング広告は、表示された回数やクリックされた回数に対して費用が発生しますが、アフィリエイト広告は購入や申込みという成果が出たときにだけ報酬が発生します。広告主にとっては、売れなければ費用がかからないため、費用と成果が結びつきやすいという違いがあります。
分からなかった点・気になった点
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