ITパスポート試験とは
ITパスポート試験がどんな資格か、情報処理技術者試験の体系のなかでどこに位置づくか、試験制度(CBT方式・120分・100問・3分野)まで、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の公式情報にもとづいて整理した解説ページです。
最終更新: 2026/07/12
ITパスポート試験は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。このページでは、ITパスポート試験がどんな資格か、情報処理技術者試験の体系のなかでどこに位置づくか、試験の制度と最新の動向について、IPA が公表する公式情報にもとづいて整理します。
ITパスポート試験とは
ITパスポート試験は、職業人やこれから職業人となる人が備えておくべき、IT に関する共通的な基礎知識を問う国家試験です。特定の職種の人だけでなく、社会人や学生が身に付けておきたい情報リテラシーの土台として位置づけられています。
IPA は、ITパスポート試験の対象者像として、IT に関する共通的な基礎知識をもち、IT に携わる業務に就くか、担当する業務に対して IT を活用していこうとする人としています。つまり、IT の専門職を目指す人に限らず、あらゆる仕事のなかで IT を使いこなしたいと考える人に向けた、はば広い入門資格です。
3つの分野を広く学ぶ
ITパスポート試験の特徴は、IT の技術だけでなく、経営や管理まで含めて広く問われることです。出題範囲は、次の3つの分野で構成されます。
| 分野 | 主に問われること | 大分類 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 企業活動や経営戦略など、IT を経営や事業に生かすための考え方 | 企業と法務・経営戦略・システム戦略 |
| マネジメント系 | システムの開発や運用を管理するための考え方 | 開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント |
| テクノロジ系 | コンピュータやネットワーク、セキュリティなど IT の技術 | 基礎理論・コンピュータシステム・技術要素 |
ストラテジ系は経営全般、マネジメント系は IT の管理、テクノロジ系は IT の技術にあたる分野です。3つの分野をまんべんなく学ぶことで、IT を仕事に生かすための全体像がつかめるようになっています。
情報処理技術者試験の体系のなかでの位置
ITパスポート試験は、IPA が実施する情報処理技術者試験の一つです。情報処理技術者試験は、ITパスポート試験のほかに、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、そして高度試験(IT ストラテジスト試験やプロジェクトマネージャ試験など)で構成されます。
| 試験区分 | 位置づけ |
|---|---|
| ITパスポート試験 | IT を活用するために必要な共通的な基礎知識を問う、入門的な試験 |
| 情報セキュリティマネジメント試験 | 利用部門で情報セキュリティを担う人(情報セキュリティリーダー)に必要な知識を問う試験 |
| 基本情報技術者試験 | IT を活用したシステムやソフトウェアを作る人材に必要な、基本的な知識・技能を問う試験 |
| 応用情報技術者試験 | 同じ人材に必要な応用的な知識・技能を問う、高度 IT 人材への方向性を確立した人向けの試験 |
| 高度試験 | 確立した専門分野をもつ高度 IT 人材に向けた、複数の区分からなる試験 |
このなかで、ITパスポート試験は共通的な基礎知識を問う入門的な試験です。ここで土台を固めたあと、より専門的な基本情報技術者試験、さらに応用情報技術者試験や高度試験へと進んでいく道すじがあります。ITパスポート試験で学ぶ内容は、その先の試験でも土台になります。
ポイント
ITパスポート試験は、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野を広く問う入門資格です。IT の専門職を目指す人だけでなく、仕事や学びのなかで IT を活用したいすべての人に向けた試験です。
試験制度
ITパスポート試験は、試験会場のコンピュータで受ける CBT 方式(Computer Based Testing)で実施されます。決まった日ではなく、随時(ずいじ)実施されており、受験する日を選べます。
試験時間・出題数・出題形式
試験は、次のかたちで行われます。ここに挙げた内容は、IPA が公表する試験要綱と、令和8年度(2026年度)の公開問題の問題冊子にもとづいています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施方式 | CBT 方式(会場のコンピュータで受験) |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題数 | 100問(問1〜問100・全問必須) |
| 出題形式 | 多肢選択式(四肢択一・4つの選択肢から1つを選ぶ) |
| 出題分野 | ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野 |
出題される100問は、すべてが解答の対象です。このうち採点で総合評価に使われるのは92問で、残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われます。分野ごとの評価に使われる問題数は、ストラテジ系が32問、マネジメント系が18問、テクノロジ系が42問です。
採点方式と合格基準
ITパスポート試験の採点は、IRT(項目応答理論、Item Response Theory)という方式にもとづいて評価点を算出します。正解した問題数をそのまま点数にするのではなく、問題ごとの特性をふまえて評価点を求める方式です。
合格の基準は、総合評価点と、3つの分野別評価点(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)が、それぞれ基準点以上であることです。配点と基準点は次のとおりです。
| 評価点 | 配点(満点) | 基準点 |
|---|---|---|
| 総合評価点 | 1,000点 | 600点 |
| 分野別評価点(ストラテジ系) | 1,000点 | 300点 |
| 分野別評価点(マネジメント系) | 1,000点 | 300点 |
| 分野別評価点(テクノロジ系) | 1,000点 | 300点 |
総合評価点だけでなく、3つの分野別評価点のすべてが基準点以上でないと合格になりません。どれか一つの分野に大きな穴があると合格できないため、3分野をバランスよく学ぶことが大切です。
なお、身体の不自由などによってコンピュータを用いる方式で受験できない人は、春期(4月)と秋期(10月)の年2回、ペーパー方式で受験できます。
最新動向
当サービスでは、令和8年度(2026年度)のITパスポート試験の公開問題100問を一問ずつ、丁寧な解説つきで収録しています。公開問題は IPA が公表しているもので、出典を明記して利用する方針です。当サービスの各解説ページでも、出典(試験区分・年度・問番号など)を明記しています。
現在の試験は、IPA が2026年(令和8年)1月8日に公表した試験要綱 Ver.5.5 にもとづいて実施されています。この要綱は2026年度の試験から適用されるもので、試験時間・出題数・出題形式・合格基準などの正本です。
試験の出題範囲はシラバス(知識・技能の細目)で定められており、IPA によって見直されることがあります。当サービスは、こうした公式の発表を随時ウォッチし、改定があれば一次情報にもとづいて本ページと教材を更新します。
注意
試験制度や出題範囲は、公式の発表によって改定されることがあります。受験の際は、IPA の最新の公式情報をあわせてご確認ください。このページは、公式の発表に応じて更新します。
学習の指針
ITパスポート試験の学習では、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野をバランスよく身につけることが目標になります。合格には、総合評価点だけでなく3つの分野別評価点のすべてが基準点以上である必要があるため、苦手な分野を残さないことが大切です。
当サービスの学習は、過去問(公開問題)の演習を中心に組み立てています。実際に出題された問題を一問ずつ解き、丁寧な解説で理解を深めることで、3分野の知識を実戦のかたちで積み上げていきます。
まずは、公開問題を解きながら、自分がどの分野を得意とし、どの分野に穴があるのかをつかむところから始めるとよいでしょう。問題演習は、次のページから取り組めます。
3分野を広く、かつバランスよく。焦らず一問ずつ理解を積み重ねていきましょう。
更新履歴と出典
このページは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公表する公式情報にもとづいています。おもな出典は次のとおりです。
- 情報処理技術者試験 試験要綱 Ver.5.5(2026年1月8日公表)
- 試験要綱・シラバスなど(IPA 一覧ページ)
- 過去問題(使用条件の記載があるページ)
- 令和8年度 ITパスポート試験 公開問題(問題冊子)
- 令和8年度 ITパスポート試験 公開問題(解答例)
公開問題は IPA の著作物です。使用は原則として許諾・使用料は不要ですが、出典の明記が条件です(内容を改変した場合はその旨も明記します)。
試験の制度や出題の範囲、受験料、合格の基準は改定されることがあります。受験の際は、IPA の最新の公式情報をあわせてご確認ください。このページは、公式の発表に応じて更新します。
このページは2026年7月12日に更新しました。今後、試験要綱やシラバスの改定など、新しい公式発表があれば内容を見直します。