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ふせいしれいでんじききろくにかんするつみ

不正指令電磁的記録に関する罪(ウイルス作成罪)

コンピュータウイルスなどの不正なプログラムを作成、供用、保管、実行した場合に処罰される刑法上の規定です。

詳しい説明

1. 定義

不正指令電磁的記録に関する罪(ウイルス作成罪)とは、コンピュータやシステムを意図しない動作をさせたり、他人に損害を与えたりする目的で、不正なプログラムを作成、保管、供用、実行した場合に処罰される刑法上の規定です。コンピュータウィルスやマルウェアの作成・拡散を直接的に取り締まる法律として設けられました。

2. 仕組みと種類

この罪が成立するためには、プログラムが「人の意図に反する動作をさせること」や「目的外の動作をさせること」が要件となります。これには、ウイルスやワームの作成だけでなく、ランサムウェアの使用、Webサイトを改ざんするプログラムの設置などが該当します。

具体的には、作成罪(無許可で不正なプログラムを作る)、供用罪(不正なプログラムを他人に提供する)、保管罪(不正なプログラムを所持する)、実行罪(不正なプログラムを動かす)の4つの行為が処罰対象です。これにより、単にプログラムを作って持っているだけでなく、悪用しようとする意思がある場合に厳しく対処できるようになっています。

3. 試験ごとの視点

ITパスポート試験および基本情報技術者試験では、情報セキュリティの法規制分野で重要です。押さえるべきは、この罪が「意図しない動作」と「不正な目的」を伴う行為を対象としている点です。研究目的のセキュリティ調査やテストであっても、許可なく有害な動作をさせれば罪に問われる可能性があるという境界線を理解する必要があります。

また、この法律が制定された背景には、ウイルス作成そのものを取り締まる法律が当時存在しなかった(名誉毀損罪など他の罪でしか対処できなかった)という歴史的経緯があります。技術犯罪に対する司法の対応として重要です。

4. 紛らわしい語との違い

不正アクセス禁止法は、IDやパスワードを盗んで他人のシステムに入ることを禁じる法律であり、ウイルス作成罪は、プログラム自体を作成・実行してシステムを不正に操ることを禁じます。著作権法はプログラムのコピーを規制するものであり、プログラムの有害性を規制するウイルス作成罪とは保護の対象が異なります。

5. 身近な例

友人のPCを勝手に操作するプログラムを作って実行する、ランサムウェアを配布する、Webサイトを改ざんしてウイルスを仕込む、といった行為が該当します。たとえいたずら目的であっても、被害が生じれば処罰の対象となります。

試験で問われること

ITパスポート試験

  • 意図しない動作をさせる不正なプログラムが処罰対象であることを理解する。
  • 作成だけでなく、保管や供用、実行も罰則の対象であることを押さえる。
  • 不正アクセス禁止法とは異なる目的の法律であることを認識する。

基本情報技術者試験

  • 「人の意図に反する動作」「不正な目的」という構成要件を理解する。
  • 不正アクセス禁止法や著作権法との罰則対象の違いを区別する。
  • 技術的なテストと悪用との境界線について、法的観点から注意を払う必要があることを理解する。