りえきじゅんびきん
利益準備金
会社法に基づき、配当を行う際に利益剰余金から積み立てる義務がある純資産科目です。債権者保護を目的に、配当への流用はできません。法的に強制される積み立てである点が重要です。
詳しい説明
会社法に基づき、配当を行う際に利益剰余金から一定額を積み立てることを義務付けられている純資産の勘定科目です。債権者を保護するために、会社が過度な配当を行って財産が流出することを防ぐ役割があります。利益から生じるため、純資産の部に計上されます。
日商簿記検定では、剰余金の配当に関する仕訳問題で頻出します。配当を行う際、配当額の10分の1を利益準備金として積み立てる計算が正確にできるかが問われます。また、この積立には上限があるため、規定の額に達しているかどうかの確認も重要です。
資本準備金とは、発生源泉が異なります。利益準備金は利益から積み立てるため、利益剰余金の一部です。資本準備金は資本取引から生じるため、資本剰余金の一部です。混同して処理すると財務諸表の数値が誤ることになります。
企業が株主へ現金で配当を行う際、配当金1,000,000円であれば、その10分の1である100,000円を利益準備金として積み立てる処理を行います。この処理によって、利益剰余金が減少し、純資産の部に利益準備金という項目が増加します。
試験で問われること
日商簿記検定2級
- 配当時に配当額の10分の1を利益準備金へ積み立てる計算が問われます。
- 利益準備金の積立上限に関する規定(資本金の4分の1まで)の理解が必要です。
- 剰余金の配当の仕訳において、未払配当金と利益準備金の計上を同時に行う処理が定番です。
日商簿記検定3級
- 株主総会で配当を決議した際の仕訳が問われます。
- 配当額の10分の1などを積み立てる利益準備金の計算が問われます。
- 貸方の未払配当金と利益準備金の合計額を、借方の繰越利益剰余金から減額する仕訳の対応関係が問われます。