かいけいかんさ
会計監査
企業が決算資料を法令や会計基準に従い作成したかを、第三者が調べて意見を表明する活動です。投資家が経営状況を判断するための信頼性を保証します。
詳しい説明
1. 定義
会計監査とは、企業が作成した財務諸表や決算書などの財務資料が、法令や会計基準に従って適切に作成されているかを、公認会計士や監査法人といった独立した第三者が調べて、意見を表明する活動です。株主や債権者などのステークホルダーが、企業の経営状態を正しく把握するための信頼性を保証する仕組みです。
企業は自ら決算を作成しますが、それが改ざんされていたり誤っていたりすれば、投資家は損をします。そのため、外部の専門家である監査人が帳簿や証拠書類を徹底的に調べます。この手続きを経て初めて、財務諸表は外部からの信頼を得ることができ、正当な経済活動の基盤となります。
2. 仕組みと種類
会計監査には、法令によって義務付けられているものと、任意で行われるものがあります。上場企業などは会社法や金融商品取引法により、一定以上の規模の会計監査を受けることが義務付けられています。監査人は、企業の内部統制の状況や、会計方針が適切かを慎重にチェックします。
監査の結果として、財務諸表が適正であると認められれば「無限定適正意見」などが表明されます。逆に、重要な誤りがあれば「不適正意見」や、証拠が不十分な場合は「意見不表明」が出されることもあります。これらの意見は監査報告書として公表され、投資家の投資判断の根拠となる重要な情報となります。
3. 試験ごとの視点
ITパスポート試験および基本情報技術者試験では、会計監査が企業統治(ガバナンス)や内部統制の文脈で語られることが多いです。会計監査は、単にお金の計算をチェックするだけでなく、不正を防ぐための「内部統制」が適切に機能しているかも含めて評価される点が重要です。
試験では、監査役監査や内部監査との役割の違い、誰が誰に対して報告するのかといったコーポレートガバナンスの構造についての問題が定番です。公認会計士の独立性と、監査の客観性については繰り返し問われるため、しっかりと押さえておく必要があります。
4. 紛らわしい語との違い
内部監査は社内組織による監査で、経営目標の達成状況を確認します。監査役監査は会社の機関である監査役が行うもので、取締役の業務執行を監督します。会計監査は主に財務面の適正性をチェックし、これらは相互に補完関係にあります。
5. 身近な例
健康診断が身近な例です。自分で「私は健康だ」と言っても説得力がありませんが、医師(監査人)が診断して「健康です」と診断書(監査報告書)を出せば、周囲はそれを信用します。会計監査もこれと同じで、企業が「うちは儲かっています」と言うのを、専門家が確認して証明する仕組みです。
試験で問われること
ITパスポート試験
- 会計監査は第三者である公認会計士等が行うこと。
- 財務諸表の信頼性を保証するための制度であること。
- 内部統制の整備と監査の役割分担。
基本情報技術者試験
- 三様監査(内部、外部、監査役)の役割の違い。
- 会計監査とシステム監査の対象の違い。
- 企業統治における監査の重要性。