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たにんうけいれりつ

他人受入率(FAR)

FAR = False Acceptance Rate

認証における誤検知率です。他人を本人と誤認する確率で、低くするほど強固ですが本人を拒否する確率とはトレードオフです。用途に応じた閾値設定が不可欠となる、認証管理上の指標です。

詳しい説明

1. 定義

他人受入率とは、認証システムにおいて、本来は拒否すべき他人を誤って本人として認証してしまう確率のことです。セキュリティの厳格さを測る指標として用いられ、システムがどの程度「他人を誤って通してしまうか」というリスクを示します。

この数値が低いほどセキュリティは堅牢になりますが、認証精度を考える上では単独ではなく、本人を誤って拒否してしまう確率である本人拒否率(FRR)とのバランスが重要です。システムを構築する際は、利用目的やセキュリティ要件に応じて、この確率をどこまで許容するかを設定する必要があります。

2. 仕組みと種類

他人受入率を調整するには、システムが本人か他人かを判断する際の「閾値」を操作します。例えば、指紋認証や顔認証などで、本人との一致度合いを判定する厳しさを変えることで、他人受入率と本人拒否率のバランスを制御できます。

認証の閾値を高く(厳しく)設定すると、他人受入率は下がりますが、本人であっても認証に失敗する可能性が高まります。逆に閾値を低く(緩く)設定すると、本人拒否率は下がりますが、他人を誤って認証してしまう確率が上がります。このトレードオフ関係を理解し、システムのセキュリティレベルに適合した閾値を設定することが運用上の肝となります。

3. 試験ごとの視点

ITパスポート試験および基本情報技術者試験では、認証精度を評価する指標として他人受入率と本人拒否率の関係が問われます。特に、セキュリティを強固にするための設定と、利便性とのトレードオフについての理解が求められます。

試験では、両者の確率を混ぜた選択肢や、どちらを下げればどちらが上がるかといった関係性についての引っかけ問題が定番です。グラフや図を用いて、閾値を動かした時にどの線がどう変化するかを読み解く力が試されます。

4. 紛らわしい語との違い

本人拒否率(FRR)は、本来認証されるべき本人を、誤って他人とみなして拒否してしまう確率です。他人受入率が「誤認」なら、本人拒否率は「誤却下」です。誤認識率(EER)は、両者が等しくなるポイントの確率で、システムの総合的な精度を示す指標として用いられます。

5. 身近な例

スマートフォンの顔認証や指紋認証は身近な例です。もし他人受入率が高いと、自分以外の誰かでもロックを解除できてしまうため、端末のセキュリティは低くなります。逆に低すぎると、自分でもなかなかロックを解除できず、使いにくい端末になってしまいます。

試験で問われること

ITパスポート試験

  • 他人受入率と本人拒否率はトレードオフの関係にあること。
  • 閾値を厳しくすると他人受入率は下がるが、本人拒否率は上がること。
  • 認証の精度を管理するための指標であること。

基本情報技術者試験

  • 誤認識率(EER)は、他人受入率と本人拒否率が等しくなる点であること。
  • セキュリティ要件に応じて、閾値の設定が重要であることを理解する。
  • グラフ上での両者の動きを読み解く問題への対策。