G検定(ジェネラリスト検定)
かちげんそく
価値原則
Value Principles
価値原則は、G検定シラバス2024に対象キーワードとして載っている語です。このページでは、日本政府の人間中心のAI社会原則(平成31年3月29日、統合イノベーション戦略推進会議決定)が掲げる価値の枠組みを扱います。枠組みは、基本理念として示された3つの価値(人間の尊厳、多様性と包摂、持続可能性)と、社会全体で実現すべきAI社会原則の7つの原則からなります。
詳しい説明
概要
価値原則は、G検定シラバス2024に対象キーワードとして載っている語です。このページでは、人間中心のAI社会原則という文書が掲げる価値の枠組みを学びます。この文書は平成31年3月29日に統合イノベーション戦略推進会議が決定しました。
文書の中心は次の2つです。
- 第2章の基本理念として示された3つの価値
- 4.1で示されたAI社会原則の7つの原則
基本理念(3つの価値)
人間中心のAI社会原則は、AIを活用する社会が大切にすべき価値として、次の3つを挙げています。
人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)
効率性や利便性を追い求めるあまり、人間がAIに過度に依存する社会や、人間の行動をコントロールするためにAIが使われる社会を作ってはならない、という考え方です。人間がAIを道具として使いこなし、自分の様々な能力をさらに発揮できる社会を目指します。そうすることで、より大きな創造性を発揮したり、やりがいのある仕事に就いたりして、物質的にも精神的にも豊かに暮らせるようにする、というのがこの価値の趣旨です。
多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会(Diversity & Inclusion)
背景、価値観、考え方の異なる人々が、それぞれの幸せを追求できる社会を目指す考え方です。そうした多様さを柔軟に包み込んだうえで新しい価値を生み出せる社会を、文書は現代の一つの理想であり、大きなチャレンジでもあると述べています。このページでは、この価値を多様性と包摂と呼びます。
持続性ある社会(Sustainability)
AIを活用してビジネスやソリューションを次々に生み出し、社会の格差を解消し、地球規模の環境問題や気候変動にも対応できる、持続性のある社会を築いていく必要がある、という考え方です。このページでは、この価値を持続可能性と呼びます。
AI社会原則(7つ)
文書の4.1は、国や自治体をはじめとする社会全体、さらには多国間の枠組みで実現されるべき社会的枠組みに関する原則として、次の7つを挙げています。
1. 人間中心の原則
2. 教育・リテラシーの原則
3. プライバシー確保の原則
4. セキュリティ確保の原則
5. 公正競争確保の原則
6. 公平性、説明責任及び透明性の原則
7. イノベーションの原則
人間中心の原則
7つのうち最初に置かれているのが人間中心の原則です。AIの利用は、憲法と国際的な規範が保障する基本的人権を侵してはならない、という趣旨を定めています。基本理念の一つ目である人間の尊厳が尊重される社会とも、名前と内容の両面で通じ合う原則です。
残りの6つの原則は、教育、プライバシー、セキュリティ、競争、公平性と説明責任と透明性、イノベーションという、それぞれ別の観点を受け持っています。試験対策としては、まず7つの名前を正確に覚えておくとよいでしょう。
AIとの関わり
人間中心のAI社会原則は、AI技術と社会の関わりそのものを対象にした文書です。そのため、3つの価値と7つの原則は、特定の技術や製品に限った決まりではありません。AIの開発から利用までの場面全体で拠り所となる、価値の枠組みとして位置づけられています。
整理すると、基本理念はどのような社会を目指すかを示し、AI社会原則は社会全体でその実現のために整えるべき枠組みを示す、という関係になります。
試験で問われること
G検定
- 人間中心のAI社会原則が、平成31年3月29日に統合イノベーション戦略推進会議で決定された文書であることを確認しておきましょう。
- 基本理念の3つの価値が、人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)、多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会(Diversity & Inclusion)、持続性ある社会(Sustainability)であることを確認しておきましょう。
- AI社会原則の7つ(人間中心、教育・リテラシー、プライバシー確保、セキュリティ確保、公正競争確保、公平性・説明責任及び透明性、イノベーション)の名前を、ほかの原則と取り違えずに挙げられるか確認しておきましょう。
- 人間中心の原則が、AIの利用は憲法と国際的な規範が保障する基本的人権を侵してはならない、という趣旨を定めていることを確認しておきましょう。
最終更新日: 2026/09/23