G検定(ジェネラリスト検定)
らんだむふりっぷ
ランダムフリップ
Random Flip
与えられた画像を、指定した確率pで無作為に左右反転させるデータ拡張の手法。PyTorchでは既定値p=0.5で、画像分類の標準的な拡張手順の一部として広く使われる。
詳しい説明
ランダムフリップとは
ランダムフリップは、与えられた画像を、指定した確率で無作為に水平反転(左右を反転)させるデータ拡張の手法です。学習の中で同じ画像が毎回同じ姿で使われるのではなく、ある回は元の向きのまま、別の回は左右が入れ替わった姿でモデルに渡されます。手元の画像の枚数を増やさなくても、学習に使う画像の見え方に変化を持たせられる点が、この手法の役割です。
確率pの考え方
PyTorchの公式ドキュメントでは、この処理はtorchvisionのRandomHorizontalFlipというクラスとして用意されています。説明は、与えられた画像を、与えられた確率で無作為に水平反転する、というものです。
このクラスが受け取る引数pは、画像が反転される確率を表し、既定値は0.5です。つまり既定のままなら、画像1枚ごとに、反転されるか元のままかがおよそ半々の割合で決まります。反転はすべての画像に必ず施すのではなく、確率に従って施すかどうかが決まる点がランダムフリップの要点です。pの値を変えれば、反転を施す割合を調整できます。
標準的な手順の一部としての利用例
ランダムフリップは単独で使われるだけでなく、ほかの処理と組み合わせた手順の一部として使われます。画像の正則化を扱った論文では、CIFARのデータセットに対する標準的なデータ拡張の手順が次のように記述されています。まず画像の上下左右に4ピクセルずつ0の値を埋めるパディングを施して40×40ピクセルにし、そこから32×32ピクセルの領域を無作為に切り出します。これに加えて、画像を50%の確率で水平方向に反転させます。この記述では、水平反転の確率が50%であり、PyTorchの既定値0.5と同じ考え方になっています。
ほかのデータ拡張との関係
ランダムイレージングを提案した論文では、この新しい手法が、ランダムクロップやフリップといった一般的に使われるデータ拡張の手法と補完し合う関係にあると述べられています。そのうえで、画像分類、物体検出、人物の再識別の各課題で、強いベースラインに対して一貫した改善をもたらしたと報告しています。ここからは、フリップが画像のデータ拡張における基本的な手法として扱われ、新しい手法はそれを置き換えるのではなく、組み合わせて使われる前提で評価されていることが読み取れます。
試験に向けて
ランダムフリップはシラバス2024のキーワードに含まれる語です。水平反転であること、確率で施すかどうかが決まること、ほかのデータ拡張と組み合わせて使われることの3点を押さえておくと整理しやすくなります。
試験で問われること
G検定
- ランダムフリップは、与えられた画像を指定した確率で無作為に水平反転(左右を反転)させるデータ拡張の手法であり、枚数を増やさずに学習に使う画像の見え方に変化を持たせる。
- PyTorchのRandomHorizontalFlipでは、引数pが画像を反転させる確率を表し、既定値は0.5なので、既定のままなら画像ごとに反転か元のままかがおよそ半々で決まる。
- 反転はすべての画像に必ず施すのではなく、確率に従って施すかどうかが決まる点が要点であり、pの値を変えることで反転を施す割合を調整できる。
- CIFARの標準的なデータ拡張の手順では、4ピクセルのパディングと32×32ピクセルの無作為な切り出しに加えて、画像を50%の確率で水平方向に反転させると記述されている。
- ランダムイレージングの論文では、ランダムクロップやフリップは一般的に使われるデータ拡張の手法として扱われ、新しい手法はそれらと補完し合い組み合わせて使われるものとして位置づけられている。
最終更新日: 2026/09/23