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G検定(ジェネラリスト検定)

とっきょけん

特許権

Patent Right

特許権は、発明について特許を受けた者に認められる権利で、特許法第66条第1項により設定の登録によって発生します。業として特許発明を実施する権利を専有する効力を持ち(第68条)、その及ぶ範囲は特許請求の範囲の記載に基いて定められます(第70条第1項)。存続期間は特許出願の日から二十年とされています(第67条第1項)。

詳しい説明

特許権とは(第66条第1項)

特許権は、発明を対象とする権利です。ここでいう発明とは、特許法第2条第1項の定義によれば、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものを指します。簡単に言えば、自然界の法則を使って課題を解決する技術上のアイデアで、ある程度の高度さを備えたもの、ということです。単なる思いつきや、自然法則を使わない取り決めそのものは、この定義に当てはまりません。

こうした発明について特許を受けると、特許権という権利が生まれます。権利が生まれる時点について、特許法第66条第1項は次のように定めています。

> 特許権は、設定の登録により発生する。

つまり、発明をしただけで、あるいは特許を出願しただけで特許権が生まれるわけではありません。特許を受けたうえで、設定の登録という手続きがされた時点で、はじめて特許権が発生します。権利の始まりが登録という手続きに結びつけられている点が、この制度の出発点です。

制度の要点

特許権の中身は、いつまで続くか、何ができるか、どこまで及ぶか、という3つの観点で整理できます。

存続期間(第67条第1項)

特許法第67条第1項は、次のように定めています。

> 特許権の存続期間は、特許出願の日から二十年をもつて終了する。

ここで起算点が登録の日ではなく出願の日とされている点に注意が必要です。権利が発生するのは設定の登録のときですが、期間の終わりは出願の日を基準に数えるという組み立てになっています。

効力(第68条)

特許権の効力について、特許法第68条は次のように定めています。

> 特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有する。ただし、その特許権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。

本文の要点は2つです。1つ目は、対象が業としての実施であることです。2つ目は、その実施をする権利を特許権者が専有する、つまり独り占めできることです。

ただし書きは例外を定めています。特許権者が専用実施権を設定した場合、専用実施権者がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、特許権者の専有は及びません。特許権者であっても、専用実施権を設定した範囲では、自分だけが実施できる立場にはないということです。

技術的範囲(第70条第1項)

特許権の効力がどこまで及ぶかは、特許発明の技術的範囲によって決まります。その決め方について、特許法第70条第1項は次のように定めています。

> 特許発明の技術的範囲は、願書に添付した特許請求の範囲の記載に基いて定めなければならない。

権利の範囲は、発明者の頭の中にあるアイデア全体や、製品の実物から決まるのではなく、願書に添付した特許請求の範囲という書面の記載に基いて定められます。どのような言葉で請求の範囲を書いたかが、権利の及ぶ範囲を左右することになります。

3点のまとめ

観点条文内容
発生第66条第1項設定の登録により発生する
存続期間第67条第1項特許出願の日から二十年をもつて終了する
効力第68条業として特許発明の実施をする権利を専有する。専用実施権を設定した範囲は除く
技術的範囲第70条第1項願書に添付した特許請求の範囲の記載に基いて定める

AIとの関わり

AIの活用が広がるなかで、AIが生成したり提案したりした技術が特許権の対象になりうるのか、という論点が一般に議論されています。

この論点は、先に見た発明の定義や、誰を発明者と考えるかという問題と関わっています。発明は技術的思想の創作と定義されているため、AIが関与した技術について、その創作を誰が行ったと見るのか、人が関与した部分をどう評価するのか、といった点が議論の対象になっています。

こうした問いに対する考え方は、ここで扱った条文だけから結論が出るものではありません。このページでは、AIと特許権の関係がこうした論点として議論されているという位置づけを押さえるにとどめます。

試験で問われること

G検定

  • 特許権が発生する時点は、発明をしたときや出願したときではなく、設定の登録のとき(特許法第66条第1項)であることを確認しましょう。
  • 特許権の存続期間は、特許出願の日から二十年をもって終了するとされており(第67条第1項)、起算点が登録の日ではなく出願の日であることを確認しましょう。
  • 特許権者は業として特許発明の実施をする権利を専有するが、専用実施権を設定したときは、専用実施権者が専有する範囲についてはこの限りでない(第68条)という本文とただし書きの関係を確認しましょう。
  • 特許発明の技術的範囲は、願書に添付した特許請求の範囲の記載に基いて定められる(第70条第1項)ことを確認しましょう。

最終更新日: 2026/09/23