プロジェクトの統合
プロジェクト憲章と全体計画、変更の管理とCCB、ベースライン、終結と教訓の収集という統合の対象群を理解できるようになります。
ねらい
10の対象群の要である統合の対象群を学びます。このレッスンを終えると、プロジェクト憲章から終結までのプロセスの流れ、変更管理の仕組み、ベースラインの役割を説明できるようになります。
ストーリー
「この機能、いつの間に追加が決まったの?」。現場が知らない変更が進んでいて、納期も予算も狂い始める。ばらばらな決定がプロジェクトを壊すのです。個別の管理を束ね、変更をひとつの窓口に通す。それが統合の対象群の仕事です。
統合の対象群のプロセス
統合の対象群は、プロジェクトの活動とプロセスを特定し、組み合わせ、一体化し、調整し、終結するためのプロセスを含みます。流れで押さえましょう。
- プロジェクト憲章の作成で、プロジェクトを正式に発足させます。憲章はプロジェクトの目的と権限を定める文書で、その根拠にはプロジェクト作業規定書があります。
- プロジェクト全体計画の作成で、各対象群の計画を統合した計画(プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画)を作ります。
- プロジェクト作業の指揮と、プロジェクト作業の管理で、計画に沿って進め、ずれを監視して是正処置をとります。
- 変更の管理で、変更要求をひとつの流れで扱います。
- プロジェクトフェーズ又はプロジェクトの終結で正式に締めくくり、プロジェクト完了報告書や終結報告書をまとめます。
- 得た教訓の収集で、次のプロジェクトに生かす得た教訓文書を残します。
変更管理とベースライン
計画は必ず変わります。大切なのは、変わり方を管理することです。
承認済みの計画の基準の姿をベースラインといいます。進捗や成果は、常にベースラインとの比較で測ります。変更したいときは変更要求として提出し、変更管理委員会(CCB)が影響を評価して承認または却下します。承認された変更だけが計画に反映され、経緯は変更登録簿に記録されます。冒頭の「いつの間に決まった変更」は、この流れを通っていなかったのです。
例題
次の問いに答えてください。
問1 プロジェクトを正式に発足させ、目的と権限を定める文書を何といいますか。
問2 進捗や成果を比較する基準となる、承認済みの計画の姿を何といいますか。
解答と解説
問1の答えはプロジェクト憲章です。憲章の承認によってプロジェクトは正式に始まり、プロジェクトマネージャに権限が与えられます。
問2の答えはベースラインです。「予定より遅れている」という判断は、ベースラインがあって初めて成り立ちます。
応用
本試験を意識した問題を解いてみましょう。
問 プロジェクトへの変更要求について、影響を評価して承認または却下を判断する役割を持つものはどれでしょうか。次の中から選んでください。
- CCB(変更管理委員会)
- PMO
- プロジェクトスポンサー
- ステークホルダ登録簿
解答と解説
答えは1のCCB(変更管理委員会)です。変更要求を一元的に受け付け、コストや納期への影響を評価して可否を判断します。2のPMOは組織横断でプロジェクト管理を支援・標準化する部門であり、個々の変更の承認判断の窓口ではありません。3のプロジェクトスポンサーはプロジェクトを許可し資源を提供する責任者で、変更管理の仕組みそのものではありません。4のステークホルダ登録簿は利害関係者の情報を整理した文書であり、判断を行う組織ではありません。
分からなかった点・気になった点
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