貸借対照表と損益計算書
簿記のゴールである2つの財務諸表を図解で理解します。
ストーリー
前のレッスンで、簿記のゴールは2つの書類を作ることだと学びました。 その2つの書類が、貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)と損益計算書(そんえきけいさんしょ)です。
文房具店の店主になったつもりで、この2枚を思い浮かべてみましょう。 1枚目は、ある日の終わりにお店の財産をぜんぶ数えた記録です。 現金がいくらあり、あとで受け取れる代金がいくらあり、借金がいくら残っているかを写し取ります。 これが貸借対照表です。ある一時点での財産の状態を表します。
2枚目は、1か月や1年といった期間のもうけを計算した記録です。 売上でいくら入り、そのためにいくら使い、差し引きでいくらもうかったかをまとめます。 これが損益計算書です。一定期間の経営成績を表します。
貸借対照表
前のレッスンでは、現金100,000円を元手にお店を開いたところまでを見ました。 そのあと、お店は商品を仕入れたり、お客さんに売ったり、銀行からお金を借りたりと、さまざまな取引を重ねていきます。
これから見る貸借対照表は、そうした取引を重ねたあと、ある日の終わりの状態を写し取ったものです。 開業したばかりのころの数字とは違って見えますが、同じお店の、少し時間が進んだ姿だと考えてください。
貸借対照表は、ある時点で何を持っているか、いくら借りているか、正味でいくら残るかを表します。 持っている財産を資産、あとで返すべき義務を負債、差し引きの正味を純資産といいます。
貸借対照表は、英語で Balance Sheet(バランスシート)と表記します。頭文字をとって B/S(ビーエス)とも呼びます。
左側に資産を並べ、右側に負債と純資産を並べます。
| 借方(資産) | 金額 | 貸方(負債・純資産) | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 90,000 | 借入金 | 20,000 |
| 売掛金 | 50,000 | 資本金 | 100,000 |
| 当期純利益 | 20,000 |
左側の合計と右側の合計は、必ず一致します。 この関係を式にすると、資産=負債+純資産となります。 この例では、左側の資産の合計140,000円と、右側の負債・純資産の合計140,000円がそろっています。
損益計算書
損益計算書は、一定期間の収益と費用を並べて、その差額であるもうけを示します。 もうけを生み出すもとになるものを収益、もうけを得るために使ったものを費用といいます。 収益から費用を差し引いた金額を当期純利益(とうきじゅんりえき)といいます。
損益計算書は、英語で Profit and Loss Statement(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント)と表記します。頭文字をとって P/L(ピーエル)とも呼びます。
Profit(プロフィット)は収益、Loss(ロス)は費用にあたる英語です。Statement(ステートメント)は、計算書や報告書という意味です。 つまり損益計算書は、いくら収益があり、いくら費用を使ったかをまとめた書類ということです。
左側に費用を並べ、右側に収益を並べます。
| 借方(費用) | 金額 | 貸方(収益) | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 30,000 | 売上 | 50,000 |
| 当期純利益 | 20,000 |
売上という収益が50,000円、仕入という費用が30,000円なので、差額の20,000円がもうけです。 このもうけが、当期純利益の20,000円です。
理解の確認
2つの書類のつながりを確かめておきましょう。 損益計算書で計算した当期純利益は、いくらだったでしょうか。 またその金額は、貸借対照表のどこに出てくるでしょうか。
解答は次のとおりです。 損益計算書の当期純利益は、20,000円です。 同じ20,000円が、貸借対照表の右側に純資産の一部として出てきます。 1年間に得たもうけは、お店の正味の持ち分である純資産を増やすからです。
ポイント
2つの書類は当期純利益でつながっています。 両方を正しく作れることが、簿記3級のゴールになります。
分からなかった点・気になった点
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