精算表の作成(2級)
2級の決算整理事項を修正記入欄に反映し、精算表を仕上げられるようになります。
ねらい
3級で学んだ8桁精算表に、2級の決算整理事項を載せられるようにします。このレッスンを終えると、2級の整理仕訳を修正記入欄へ正しく書き込み、損益計算書欄と貸借対照表欄へ振り分けられるようになります。
ストーリー
精算表は、決算整理前の残高試算表から損益計算書と貸借対照表までをひとつの表で見通す下書きです。作り方は3級と変わりません。残高試算表欄に決算整理前の残高を並べ、決算整理仕訳を修正記入欄に書き、行ごとに加減して損益計算書欄か貸借対照表欄へ運びます。
2級で変わるのは、修正記入欄に書く整理仕訳の中身です。棚卸減耗損や商品評価損、有価証券の評価替え、のれん償却、賞与引当金など、これまでの章で学んだ論点が登場します。新しい勘定科目は、残高試算表欄に無ければ行を追加して書き加えます。
図解
精算表の一部を抜き出した例です。決算整理は「期末商品帳簿棚卸高 ¥300,000、棚卸減耗損 ¥9,000」と「売買目的有価証券の時価評価益 ¥25,000」の2つとします。
| 勘定科目 | 残高試算表 借方 | 修正記入 借方 | 修正記入 貸方 | 損益計算書 借方 | 貸借対照表 借方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 繰越商品 | 250,000 | 300,000 | 259,000 | 291,000 | |
| 売買目的有価証券 | 820,000 | 25,000 | 845,000 | ||
| 仕入 | 2,100,000 | 250,000 | 300,000 | 2,050,000 | |
| 棚卸減耗損 | 9,000 | 9,000 | |||
| 有価証券評価益 | 25,000 | (貸方 25,000) |
繰越商品の修正記入は、期首分 ¥250,000 の貸方、期末分 ¥300,000 の借方、減耗分 ¥9,000 の貸方が重なり、貸借対照表欄には減耗を差し引いた ¥291,000 が残ります。
仕訳と理由
精算表の修正記入欄は、決算整理仕訳をそのまま書き写す場所です。上の例のもとになった仕訳を確かめます。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 仕入 | 250,000 | 繰越商品 | 250,000 |
| 繰越商品 | 300,000 | 仕入 | 300,000 |
| 棚卸減耗損 | 9,000 | 繰越商品 | 9,000 |
| 売買目的有価証券 | 25,000 | 有価証券評価益 | 25,000 |
行の運び先のルールも3級と同じです。
ポイント
収益と費用の勘定は損益計算書欄へ、資産・負債・純資産の勘定は貸借対照表欄へ運びます。
棚卸減耗損は費用なので損益計算書欄の借方、有価証券評価益は収益なので損益計算書欄の貸方です。最後に損益計算書欄の貸借差額として当期純利益を計算し、同額を貸借対照表欄の貸方に書いて締めくくります。
例題
次の決算整理を修正記入欄に書くとき、精算表に新しく追加する勘定科目をすべて挙げてみましょう。
決算整理: 賞与引当金 ¥400,000 を設定する。あわせて、のれん ¥1,200,000 を残り12年の定額法で償却する。
答え合わせ
追加するのは、賞与引当金繰入(費用)、賞与引当金(負債)、のれん償却(費用)の3つです。のれんは残高試算表にすでに行があるため追加不要です。整理仕訳は、賞与引当金繰入 400,000/賞与引当金 400,000 と、のれん償却 100,000/のれん 100,000 になります。
応用
次の問いに答えてみましょう。
精算表の修正記入欄に、その他有価証券の評価替え(評価差益 ¥50,000・全部純資産直入法・税効果は考慮しない)を記入した。この評価差額は、損益計算書欄と貸借対照表欄のどちらへ運ぶか。
答え合わせ
貸借対照表欄の貸方へ運びます。その他有価証券評価差額金は収益ではなく純資産の勘定なので、損益計算書欄には載りません。同じ「評価替え」でも、売買目的有価証券の評価損益は損益計算書欄、その他有価証券の評価差額金は貸借対照表欄という違いが、精算表でもそのまま現れます。
分からなかった点・気になった点
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この章の問題を解く
章のまとめへ- 損益計算書と貸借対照表の作成(2級・その他有価証券を含む)解く
- 決算整理後の勘定残高(2級・退職給付引当金を含む)解く
- 決算整理の金額(2級・外貨換算と有価証券評価を含む)解く
- 当期純利益を繰越利益剰余金へ振り替えたときの仕訳解く
- 当期純損失を繰越利益剰余金へ振り替えたときの仕訳解く