オフィスツールと表計算
表計算の相対参照と絶対参照の違いを、式を複製したときの動きから理解し、使い分けられるようになります。
ねらい
仕事でよく使うソフトウェアの働きを学びます。このレッスンを終えると、表計算ソフトで式を複製したときのふるまいを説明でき、参照の書き分けができるようになります。
事務で使う道具
- 文書作成ソフト… 文章を書き、体裁を整えます。
- 表計算ソフト… 数値を計算し、集計し、グラフにします。
- プレゼンテーションソフト… 発表用の資料を作ります。
- データベースソフト… 大量のデータを蓄えて検索します。
同じ内容でも、扱い方に向き不向きがあります。数値を集計して分析するなら表計算、大量のデータを条件で絞り込むならデータベースが向きます。
セルと式
表計算ソフトでは、マス目1つをセルと呼び、列の記号と行の番号で場所を指します。左上のセルなら A1 です。
セルには、値だけでなく式を入れられます。=B2+C2 のように書くと、参照したセルの値が変わると、結果も自動で更新されます。
代表的な関数には、次のようなものがあります。
| 関数 | 働き |
|---|---|
| 合計 | 指定した範囲を足す |
| 平均 | 指定した範囲の平均を出す |
| 個数 | 数値が入っているセルを数える |
| 最大・最小 | 範囲の中で最も大きい値・小さい値を出す |
| 条件判定 | 条件を満たすかどうかで、返す値を変える |
相対参照と絶対参照
表計算で最もつまずくのが、式を複製したときの参照のずれです。
- 相対参照…
B2のように書きます。式を複製すると、複製した方向にあわせて参照先もずれます。下に1つ複製すればB3になります。 - 絶対参照…
$B$2のようにドル記号を付けます。複製しても参照先は動きません。
たとえば、商品ごとの税込金額を出すとします。
- 単価がB列に並び、消費税率は E1 に1つだけ書いてあるとします。
- C2 に
=B2*(1+$E$1)と書いて、下へ複製します。 - B2 は相対参照なので B3、B4 とずれます。これは望みどおりです。
- $E$1 は絶対参照なので E1 のままです。税率は1か所にしかないので、ずれては困ります。
ポイント
ずれてほしいものは相対参照、ずれては困るものは絶対参照。この判断だけです。税率・単価表・基準値のように1か所に置いた共通の値を参照するときは絶対参照にします。
共通の値を式の中に直接書かないことも大切です。税率を式に直接書くと、税率が変わったときにすべての式を直すことになります。1か所のセルに置いて参照すれば、そのセルを直すだけで済みます。
グラフの選び方
- 棒グラフ… 量を比べる。
- 折れ線グラフ… 時間による変化を見る。
- 円グラフ… 全体に占める割合を見る。
- 散布図… 2つの値の関係を見る。
見せたいものが「比較」か「変化」か「割合」か「関係」かで選びます。
まとめ
表計算では、セルに式を入れると参照先の変化に自動で追随します。式を複製したとき、相対参照は参照先がずれ、絶対参照はドル記号で固定されるのでずれません。税率のような共通の値は1か所のセルに置き、絶対参照で参照します。グラフは、見せたいものが比較・変化・割合・関係のどれかで選びます。
理解の確認
セル C2 に =B2*$E$1 と入力し、これをセル C3、C4 へ複製しました。C3 と C4 の式はそれぞれどうなるでしょうか。またなぜそうなるのか説明してください。
答え: C3 は =B3*$E$1、C4 は =B4*$E$1 になります。
B2 は相対参照なので、式を1行下へ複製すると参照先も1行下へずれ、B3・B4 と変化します。商品ごとに違う単価を参照したいので、この動きが望みどおりです。
$E$1 は列と行の両方にドル記号が付いた絶対参照なので、どこへ複製しても E1 のまま動きません。消費税率のように1か所にしか無い共通の値は、ずれてしまうと空白のセルを参照して計算が誤るため、固定する必要があります。
分からなかった点・気になった点
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