情報デザイン
伝わる形に情報を整える考え方をつかみ、誰にとっても使える状態にするための原則を説明できるようになります。
ねらい
情報を伝わる形に整える考え方を学びます。このレッスンを終えると、分かりにくさが情報の量ではなく整理のしかたから生まれることを説明でき、誰にとっても使える状態にする原則を挙げられるようになります。
分かりにくさは、量ではなく整理から生まれます
情報デザインは、受け手に伝わるように情報を整理して表現することです。
同じ内容でも、並べ方や見せ方で分かりやすさは変わります。情報を減らさなくても、整理すれば伝わります。
整理の切り口には型があります。
| 切り口 | 並べ方 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 位置 | 地図の上に置く | 場所が意味を持つとき |
| 五十音・アルファベット | 文字の順 | 名前で探すとき |
| 時間 | 起きた順 | 経過を追うとき |
| 分野 | 種類ごと | 仲間を見つけたいとき |
| 量 | 大きい順 | 重みを比べたいとき |
探し方が決まれば、並べ方も決まります。電話帳を時間順に並べても使えません。
誰にとっても使える状態にする
- アクセシビリティ… 年齢や障害の有無にかかわらず使えること。
- ユニバーサルデザイン… はじめから、できるだけ多くの人が使えるように設計する考え方。後から特別な対応を足すのではありません。
具体的な原則には、次のようなものがあります。
- 色だけで区別しない。色に加えて、形・位置・文字でも区別が付くようにします。色を見分けにくい人にも伝わります。
- 文字と背景の明暗の差を十分に取る。薄い文字は、目の状態や画面の明るさによって読めなくなります。
- 画像に説明文を添える。読み上げソフトが内容を伝えられます。
- 音だけに頼らない。警告音は、聞こえない人には届きません。表示も併せます。
- 操作を大きく、間隔を空ける。細かい操作が難しい人でも押せます。
ポイント
アクセシビリティへの配慮は、特定の人だけのためではありません。明るい屋外では誰でも画面が見づらく、片手がふさがっていれば誰でも操作しにくくなります。条件が悪いときの自分にも効きます。
見せ方の工夫
- ピクトグラム… 意味を絵記号で表したもの。言語が違っても伝わります。非常口の表示が代表例です。
- インフォグラフィックス… 数値や関係を、図やイラストで直感的に伝える表現です。
- 構造化… 見出し・段落・箇条書きで階層を作ります。機械にも人にも構造が伝わります。
まとめ
情報デザインは、受け手に伝わるように情報を整理して表現することです。並べ方は、探し方から決まります。アクセシビリティは、色だけに頼らない・明暗の差を取る・画像に説明を添えるといった具体的な原則で実現し、ユニバーサルデザインははじめから多くの人が使えるように設計する考え方です。
理解の確認
システムの一覧画面で、処理が正常に完了した行を緑色、エラーが起きた行を赤色で表示する設計になっています。この設計の問題点と、改善の方向を述べてください。
答え: 問題点は、色だけで状態を区別していることです。色を見分けにくい人にとっては、緑と赤の違いが判別できず、正常とエラーの区別が付きません。また画面の明るさや印刷したときの条件によっては、色の違いが失われることもあります。改善としては、色に加えて別の手がかりを重ねます。たとえば「完了」「エラー」という文字を添える、記号や形で区別する、エラー行だけ枠線を変える、といった方法です。色は補助として使い、色が無くても意味が伝わる状態にしておくのが原則です。
分からなかった点・気になった点
読み込み中です。