日本商工会議所簿記検定試験(日商簿記)
2級
よていはいふりつ
予定配賦率
Predetermined Overhead Rate
製造間接費の予算額を予定操業度で割って算出する、あらかじめ定めた配賦単価です。これを用いて製造間接費を各製品へ配賦します。この算出式を正確に理解しておくことが必須です。
詳しい説明
1. 定義
製造間接費を製品へ配賦するために、期首にあらかじめ決めておく単価です。
2. 計算式とその意味
予定配賦率 = 製造間接費の予算額 ÷ 基準操業度
分母の基準操業度は、その期に見込む作業時間や機械稼働時間です。1年分の予算を1年分の操業度で割るため、月ごとの季節変動や、たまたま忙しかった月・暇だった月の影響を受けません。実際配賦だと月ごとに単価が動いてしまうので、それを避けるために予定の率を使います。
差異分析では、この率を変動費率と固定費率に分けて考えます。固定費率 = 固定費予算額 ÷ 基準操業度 で、操業度差異はこの固定費率だけに関わります。
3. 実際の数値を使った計算例
製造間接費の予算が年 1,000,000円、基準操業度が年 1,000時間なら、予定配賦率は 1,000,000円 ÷ 1,000時間 = @1,000円 です。
このうち固定費予算が 300,000円なら、固定費率は 300,000円 ÷ 1,000時間 = @300円、変動費率は差し引き @700円 です。
5. 紛らわしい制度・語との違い
予算許容額は、実際に働いた分で変動費を組み直した予算で、予算差異を求めるときに使います。予定配賦率は配賦そのものに使う単価で、役割が違います。
試験で問われること
日商簿記2級
- 計算式(製造間接費の予算額 ÷ 基準操業度)が問われます。実際操業度で割ると誤りです。
- 変動費率と固定費率に分けられ、固定費率だけが操業度差異に関わる点が問われます。
- 予算額・操業度が月次か年間かを取り違えない点が問われます。
- 分母が基準操業度であることが要点です(実際操業度で割ると誤り)。予算額と操業度を問題文から読み取る場面で、月次の値か年間の値かを取り違えないことも問われます。この率を間違えると、配賦額も差異もすべて狂います。
最終更新日: 2026/09/23