日本商工会議所簿記検定試験(日商簿記)
2級
ふののれんはっせいえき
負ののれん発生益
Gain on Bargain Purchase
負ののれん発生益は、企業買収の取得対価が純資産の時価より少ない場合に計上される利益です。差額を計算し、特別利益として貸方に計上します。正ののれんとの取り違えに注意が必要です。
詳しい説明
1. 定義
企業結合で、取得対価が被取得企業の純資産の時価より少なかった場合に生じる利益です。「安く買収できた」ことを表します。
2. のれんとの対比
同じなのは、資本連結で投資(子会社株式)と資本(子会社の純資産)を相殺消去したときに生じる差額である点です。違うのは差額の向きで、取得対価が純資産より多ければのれん(資産)、少なければ負ののれん発生益(利益)になります。
もう1つの違いが会計処理です。のれんは資産として計上し20年以内で償却しますが、負ののれん発生益は償却せず、発生した期に一括して特別利益に計上します。
3. 実際の数値を使った計算例
親会社が子会社株式を700,000円で取得し、取得時の子会社の純資産(時価)が800,000円だった場合。差額は 800,000円 - 700,000円 = 100,000円で、取得対価のほうが少ないので負ののれん発生益です。
(借)子会社の純資産 800,000 /(貸)子会社株式 700,000
(貸)負ののれん発生益 100,000
5. 紛らわしい制度・語との違い
のれん償却は複数期にわたる費用の配分手続きですが、負ののれん発生益は発生時に一度だけ計上する収益で、その後の処理はありません。
試験で問われること
日商簿記2級
- 取得対価が純資産の時価より少ない場合に生じるという発生の条件が問われます。
- のれんとは逆に、発生した期に一括で特別利益に計上し、償却しない点が最頻出です。
- 取得対価と純資産の時価の差額を計算する処理が問われます。
- 取得対価と純資産の時価の差額を計算し、どちらが大きいかで、のれんか負ののれん発生益かを判定する点が最頻出です。負ののれん発生益は特別利益に計上し、償却しない点も問われます。
最終更新日: 2026/09/23