本文へ移動

G検定(ジェネラリスト検定)

よーろ

YOLO

YOLO

You Only Look Once

YOLOは、物体検出を画像のピクセルからバウンディングボックスの座標とクラス確率へ直接至る単一の回帰問題として捉え直し、1つのネットワークの1回の評価で検出するリアルタイム物体検出の手法です。

詳しい説明

YOLOとは何か

YOLO(You Only Look Once)は、物体検出のための新しいアプローチとして提案された手法です。物体検出とは、画像の中にある物体の位置をバウンディングボックスで示し、その物体が何のクラスに属するかを判定する課題です。YOLOは、この物体検出を、空間的に分かれた複数のバウンディングボックスと、それぞれに対応するクラス確率への回帰問題として定式化しました。名前のとおり、画像を1回見るだけで検出を行うという発想が中心にあります。

分類器を流用してきた従来の物体検出

YOLO以前の物体検出の研究では、分類器を検出に転用するやり方が取られていました。ある物体を検出するために、その物体用の分類器を用意し、テスト画像のさまざまな位置とさまざまなスケールで評価するという方法です。

また別の手法では、まず画像の中からバウンディングボックスの候補を生成し、提案されたそれぞれの候補に対して分類器を実行します。分類のあとには後処理が行われ、バウンディングボックスの調整、重複した検出の除去、ボックスのスコアの付け直しといった作業が必要でした。つまり従来の手法は、候補の生成、分類、後処理という複数の段階からなるパイプラインとして組み立てられていました。

単一の回帰問題として捉え直す発想

YOLOは、こうした複数段階の組み立てをやめ、物体検出を単一の回帰問題として捉え直しました。画像のピクセルから、バウンディングボックスの座標とクラス確率へと、まっすぐに対応づけるという考え方です。

この発想のもとでは、1つのニューラルネットワークが、画像全体を入力として受け取り、1回の評価でバウンディングボックスとクラス確率を直接予測します。分類器を位置やスケールを変えながら何度も評価したり、候補を生成してから分類したりする必要はありません。

end-to-endで最適化できる統一された構造

検出パイプライン全体が1つのネットワークで構成されているため、YOLOは検出性能そのものに対してend-to-endで直接最適化できます。従来の複数段階のパイプラインでは、候補の生成、分類、後処理がそれぞれ別の部品として存在していましたが、YOLOではそれらが1つの統一されたアーキテクチャにまとめられています。

3つのステップからなる単純な処理の流れ

YOLOによる検出の処理は、次の3つのステップで説明されています。

1. 入力画像を448x448にリサイズします。
2. その画像に対して、1つの畳み込みネットワークを実行します。

3. 得られた検出結果を、モデルの信頼度(confidence)にもとづいて閾値処理します。

従来の手法で必要だった候補の生成や複雑な後処理の段階と比べると、非常に単純な流れであることがわかります。

リアルタイムで動く速さ

統一されたアーキテクチャにより、YOLOは極めて高速に動作します。基本のYOLOモデルは、1秒あたり45フレームで画像をリアルタイムに処理します。さらに、ネットワークを小さくしたFast YOLOは、1秒あたり155フレームという処理速度を実現しながら、ほかのリアルタイム検出器と比べて2倍のmAPを達成しています。

このように、YOLOは物体検出を単一のネットワークによる回帰問題へと組み替えることで、処理の流れを単純にし、リアルタイムでの検出を可能にした手法として位置づけられます。

試験で問われること

G検定

  • YOLOは物体検出をどのような問題として捉え直したか。画像のピクセルからバウンディングボックスの座標とクラス確率へ直接至る単一の回帰問題として定式化した点を説明できるか。
  • YOLO以前の物体検出で用いられていた、分類器をさまざまな位置とスケールで評価する方法や、候補の生成、分類、後処理からなる複数段階のパイプラインと、YOLOの違いを説明できるか。
  • 1つのニューラルネットワークが画像全体から1回の評価でバウンディングボックスとクラス確率を予測することで、検出パイプライン全体を検出性能に対してend-to-endで最適化できるのはなぜか。
  • YOLOの処理の流れである、入力画像の448x448へのリサイズ、1つの畳み込みネットワークの実行、モデルの信頼度による閾値処理の3つのステップを順に説明できるか。
  • 基本のYOLOモデルが45FPSでリアルタイム処理を行い、Fast YOLOが155FPSでほかのリアルタイム検出器の2倍のmAPを達成したことから、YOLOの特長として何が挙げられるか。

最終更新日: 2026/09/23