G検定(ジェネラリスト検定)
きょうしなしがくしゅう
教師なし学習
Unsupervised Learning
教師なし学習は、正解のラベルが付いていないデータを使い、そのデータに潜む構造を見つけることを典型的な目的とする機械学習の学び方です。ラベル付きの例から学ぶ教師あり学習とも、報酬を最大にする行動を学ぶ強化学習とも区別されます。
詳しい説明
ラベルの付いていないデータから構造を見つける
教師なし学習は、機械学習の研究者が使う呼び名で、ラベルの付いていないデータに潜む構造を見つけることを典型的な目的とする学習を指します。ここでいうラベルとは、データ1件ごとに付けられた正解のことです。たとえば写真1枚ごとに「猫」「犬」と書き添えた情報がラベルにあたります。
教師なし学習では、このような正解をコンピュータに与えません。与えられるのはデータそのものだけです。コンピュータは正解を当てることを目指すのではなく、データ自体がどのような構造を持っているかを見つけ出すことを目指します。
教師あり学習との違い
対になる教師あり学習は、知識を持つ外部の教師が用意したラベル付きの訓練例から学ぶ方法です。訓練例の1件1件には、その状況で何が正しい答えかが示されています。
両者の違いは、学習に使うデータに正解が付いているかどうかです。教師あり学習は正解の付いた例から学び、教師なし学習は正解の付いていないデータから構造を見つけます。
強化学習との違い
強化学習は、数値で与えられる報酬が最大になるように、ある状況でどの行動を取るかを学ぶ方法です。強化学習でも、正しい行動の例は与えられません。この点だけを見ると、強化学習は教師なし学習の一種だと考えたくなります。
しかし、リチャード・S・サットン(Richard S. Sutton)とアンドリュー・G・バート(Andrew G. Barto)は、強化学習の教科書『Reinforcement Learning: An Introduction』(第2版、2018年)の第1章で、この見方は当たらないと述べています。強化学習が目指すのは報酬信号を最大にすることであり、構造を見つけることではありません。データの構造を見つけても、それだけでは報酬を最大にするという強化学習の問題には答えられない、というのが二人の説明です。つまり、教師なし学習と強化学習は、どちらも正解を与えない点は同じでも、目指すものが違う別の問題です。
教師ありと教師なしの2つでは分けきれない
教師あり学習と教師なし学習という2つの呼び名を並べると、機械学習のすべてをこの2つで分類できるように見えます。正解を与えるか与えないかの二択に見えるからです。
サットンとバートは、この二分では足りないとして、強化学習を教師あり学習と教師なし学習に並ぶ第三の機械学習の枠組みに位置づけています。機械学習の学び方を区別するときは、何を与えるか(正解のラベルか、データだけか、報酬か)に加えて、何を目指すか(正解を当てるのか、構造を見つけるのか、報酬を最大にするのか)も見る必要があります。
この説明が拠っている資料
このページの定義は、強化学習の教科書が強化学習との違いを示すために教師なし学習を説明した箇所に拠っています。教師なし学習そのものを主題にした資料ではありません。そのため、このページでは教師なし学習の具体的な手法や使い道には踏み込まず、他の2つの学び方との違いに絞って説明しています。
試験で問われること
G検定
- 教師なし学習は、正解のラベルが付いていないデータから、そこに潜む構造を見つけることを典型的な目的とする学習です。
- 教師あり学習は外部の教師が用意したラベル付きの訓練例から学び、教師なし学習はラベルの付いていないデータを使います。両者の違いは、学習に使うデータに正解が付いているかどうかです。
- 強化学習も正しい行動の例を与えられませんが、目指すのは報酬信号の最大化です。構造を見つけることを目指す教師なし学習とは、目的の違う別の問題として扱われます。
- 教師あり学習と教師なし学習の2つだけで機械学習のすべてを分類できるわけではなく、強化学習はこの2つに並ぶ第三の枠組みに位置づけられます。
最終更新日: 2026/09/23