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G検定(ジェネラリスト検定)

たじげんしゃくどこうせいほう

多次元尺度構成法

MDS

Multidimensional Scaling

対象同士の非類似度に点同士の距離が対応するように、対象を低次元の空間の点として配置する手法

詳しい説明

似ていなさを点の距離で表す

多次元尺度構成法(Multidimensional Scaling、MDS)は、対象同士がどれだけ似ていないかという情報をもとに、対象を低次元の空間の点として並べる手法です。クラスカル(Joseph B. Kruskal)は1964年の論文の冒頭で、多次元尺度構成法とは「n個の対象をn個の点で幾何学的に表現し、点同士の距離が対象同士の実験的な非類似度にある意味で対応するようにする問題」であると定義しています。

出発点になるのは、個々の対象が持つ特徴の値そのものではなく、対象の組ごとに測った離れ具合です。たとえば10個の対象があれば、2つずつの組について非類似度が与えられ、それに合うように10個の点を2次元や3次元の空間に置きます。似ていない組ほど点同士が遠く、似ている組ほど近くに置かれるので、点の配置を見れば対象同士の関係を目で確かめられます。

入力になる近さと離れ具合

クラスカルの論文は、入力となる実験的な測定値は非類似度に限らないと述べています。類似度、混同確率、グループ間の相互作用率、相関係数など、対象同士の近さや離れ具合を表すさまざまな尺度が入力になりえます。

距離と非類似度をどう対応させるか

定義の中の「ある意味で対応する」という言い方は、距離と非類似度をどのような関係で結びつけるかまでは決めていません。クラスカルは、この点がそれまでのほとんどのアプローチでかなり曖昧なままにされてきたと指摘しています。

そのうえでこの論文は、非類似度と距離が単調な関係にあるという仮説を置きました。非類似度が大きい組ほど点同士の距離も大きくなる、つまり値の順序がそろうという関係です。そして、点の配置がこの仮説にどれだけよく合っているかという適合度を数値で測る尺度を定義し、その適合度が最もよくなる点の配置を計算する方法を示しました。値の大きさそのものではなく順序の関係に合わせるこの変種は、非計量多次元尺度構成法と呼ばれます。

このページが扱う範囲

クラスカルの1964年の論文は、多次元尺度構成法のうち非計量という特定の変種を扱ったものです。一方、G検定で扱う多次元尺度構成法には、古典的な計量の多次元尺度構成法も含まれます。このページでは、この論文のうち変種を問わず共通する部分、つまり対象同士の非類似度を点同士の距離に対応させて低次元の配置として表すという目的の定義だけを多次元尺度構成法全般の考え方として用いています。

次元削減の中での位置づけ

t-SNEを提案したファン・デル・マーテン(Laurens van der Maaten)とヒントン(Geoffrey Hinton)の2008年の論文は、トーガソン(Torgerson)による1952年の古典的な多次元尺度構成法について、似ていないデータ点同士を遠くに離して配置することに焦点を当てた線形の次元削減技法の一つとして挙げています。同じ論文は、主成分分析も同じく線形の技法として挙げています。

試験で問われること

G検定

  • 多次元尺度構成法は、対象同士の非類似度に点同士の距離が対応するように、対象を低次元の空間の点として配置する手法である。
  • 入力は個々の対象の特徴量ではなく対象の組ごとの近さや離れ具合であり、非類似度のほか類似度や相関係数なども使える。
  • 非計量多次元尺度構成法(クラスカル、1964年)は、非類似度と距離が単調な関係にあるという仮説への適合度を測り、その適合度が最もよくなる点の配置を求める。
  • 古典的な多次元尺度構成法(トーガソン、1952年)は、主成分分析と同じく線形の次元削減技法に位置づけられ、似ていないデータ点同士を遠くに離すことに焦点を当てる。

最終更新日: 2026/09/23