G検定(ジェネラリスト検定)
くりすぷえむえる
CRISP-ML
CRISP-ML
Cross-Industry Standard Process for Machine Learning
CRISP-ML(Q)は、機械学習を使ったシステム(機械学習応用)を開発するための工程モデルです。Stefan Studerらが論文で提案しました(この記事が読んだのはarXiv版のv2、2021年2月24日付です)。機械学習は産業でも学術でも広く使われているのに、その成功と効率を高める標準の工程モデルがまだ無い、という問題意識から作られました。範囲の定義から、展開した機械学習応用の保守までを6つの段階で扱い、各タスクには品質保証の方法が添えられています。論文の要旨は、これをデータマイニングの工程モデルであるCRISP-DMを拡張したものと述べています。
詳しい説明
機械学習応用の開発を6段階で扱う工程モデル
CRISP-ML(Q)は、Stefan Studerらが提案した、機械学習応用の開発のための工程モデルです。この記事が読んだのは、arXivに公開されている論文(arXiv:2003.05155)のv2、2021年2月24日付の版です。論文の要旨は、機械学習が産業でも学術でも確立され、頻繁に使われている一方で、機械学習応用の成功と効率を高める標準の工程モデルがまだ無い、という問題意識を述べています。
工程モデルは、範囲の定義から、展開した機械学習応用の保守までを6つの段階で扱います。
6つの段階
論文の3節は、6つの段階を、ビジネスとデータの理解(Business and Data Understanding)、データの準備(Data Preparation)、モデリング(Modeling)、評価(Evaluation)、展開(Deployment)、監視と保守(Monitoring and Maintenance)の順に説明しています。要旨によれば、第1段階はビジネスの理解とデータの理解を1つにまとめています。データがあるかどうかが、プロジェクトの実現可能性にしばしば影響するためです。第6段階は、変化する環境でモデルが劣化する危険が大きいため、監視と保守を扱います。
各タスクに品質保証の方法を添える
品質保証(quality assurance)とは、一般に、作るものが求められる品質を満たすことを確かめ、保つための取り組みを指します。CRISP-ML(Q)では、各タスクに、機械学習の開発で生じる課題をリスクとして特定したうえで、それに対処する品質保証の方法を添えています。この方法論は実務経験と学術文献から得たもので、一般的で安定していると確かめられている、と要旨は述べています。論文の題名にも、Quality Assurance Methodology(品質保証の方法論)と入っています。
CRISP-DMとの関係
論文の要旨は、この工程モデルはCRISP-DMを拡張したものだと述べています。CRISP-DMは、産業界の強い支持を得ているデータマイニングの工程モデルですが、機械学習に固有のタスクを扱っていない、というのが論文の見方です。論文の1節も、CRISP-DMには品質保証の方法論に関する手引きが欠けていることを挙げています。この記事は、CRISP-DMそのものの内容には立ち入りません。
試験で問われること
G検定
- CRISP-ML(Q)が機械学習応用の開発のための工程モデルであることを確認する。
- 範囲の定義から、展開した機械学習応用の保守までを6つの段階で扱う点を確認する。
- 第1段階がビジネスの理解とデータの理解を1つにまとめ、第6段階が監視と保守を扱う点を確認する。
- 各タスクに、リスクとして特定した課題に対処する品質保証の方法を添えている点を確認する。
- 論文の要旨が、この工程モデルをCRISP-DMを拡張したものと述べている点を確認する。
最終更新日: 2026/09/14