基本情報技術者試験
かほうていり
加法定理
Addition Theorem
AかBの少なくとも一方が起こる確率を、それぞれの確率から求める定理です。
詳しい説明
1. 定義
加法定理とは、2つの事象のうち少なくとも一方が起こる確率を、それぞれの事象の確率から求める定理のことです。
三角関数にも同じ名前の定理がありますが、この試験の出題範囲でこの語が置かれているのは確率の節であり、階乗・乗法定理・同時確率・条件付き確率・ベイズの定理と並んでいます。
2. 計算式
事象 A または B が起こる確率は、次の式で求めます。
P(A ∪ B) = P(A) + P(B) − P(A ∩ B)
最後に引いているのは、A と B の両方が起こる場合です。単純に足すと、重なっている部分を2回数えてしまうので、その1回分を引きます。
A と B が同時には起こらない場合(排反)は、重なりが無いので式が短くなります。
P(A ∪ B) = P(A) + P(B)
3. 計算例
52枚のトランプから1枚引くとき、「ハートが出る」を A、「絵札が出る」を B とします。
- P(A) は 13 ÷ 52 で 0.25
- P(B) は 12 ÷ 52 で 約0.231
- 両方に当たるハートの絵札は3枚なので、P(A ∩ B) は 3 ÷ 52 で 約0.058
加法定理から、P(A ∪ B) = 0.25 + 0.231 − 0.058 で 約0.423 です。実際に数えると、ハート13枚と絵札12枚のうち重なる3枚を除いて22枚なので、22 ÷ 52 = 約0.423 と一致します。
引き算を忘れると 0.481 になり、重なった3枚を二重に数えた分だけ大きく出ます。
試験で問われること
基本情報技術者試験
- P(A ∪ B) = P(A) + P(B) − P(A ∩ B) の形を書ける
- 重なりを引く理由(二重に数えないため)を説明できる
- 排反のときに式が短くなることを理解する
- 確率の基本定理を扱う設問で、乗法定理と対にして出ます。「または」なら加法、「かつ」なら乗法という対応と、重なりを引くことを忘れないのが要点です。
最終更新日: 2026/09/23