預貯金・金融類似商品等
預貯金の種類と特徴、単利と複利の違い、金投資などの金融類似商品の性質を説明できるようになります。
ねらい
資産運用の土台になる預貯金と、その周辺の商品を学びます。このレッスンを終えると、主な預貯金の特徴、単利と複利の計算の違い、金投資などの金融類似商品の性質を説明できるようになります。
ストーリー
運用を始めようとしている小林さんは、まず手元のお金の置き場所を見直すことにしました。銀行のウェブサイトには「普通預金」「スーパー定期」「大口定期」が並び、祖母からは「ゆうちょには預けられる上限があるよ」と聞きました。さらに雑誌では「純金積立」の広告も目にします。
いきなり株式や投資信託に進む前に、元本が確保されるお金の置き場所と、利息の増え方の仕組みを押さえておきましょう。
主な預貯金の種類と特徴
| 商品 | 特徴 |
|---|---|
| 普通預金 | 出し入れ自由。給与の受取りや公共料金の引落しなどの決済に使える |
| 貯蓄預金 | 出し入れ自由で、残高が基準額以上なら普通預金より金利が高めに設定される。給与受取りや引落しなどの決済には使えない |
| スーパー定期 | 預入期間を決めて預ける固定金利の定期預金。預入期間3年以上では、個人に限り半年複利型を選べる |
| 大口定期預金 | 預入金額1,000万円以上の固定金利・単利型の定期預金 |
| 期日指定定期預金 | 据置期間の経過後、満期日を指定できる定期預金 |
ポイント
ゆうちょ銀行の貯金には預入限度額があり、通常貯金1,300万円・定期性貯金1,300万円の合計2,600万円までです。
銀行が破綻したときの預金者の保護(預金保険制度)は、セーフティネットのレッスンで扱います。
単利と複利
利息の計算方法には、単利と複利があります。
- 単利は、当初の元本に対してだけ利息を計算する方法です。
- 複利は、一定期間ごとに支払われる利息を元本に加え、それを新しい元本として次の利息を計算する方法です。利息が利息を生むため、同じ金利なら単利より複利のほうが、また複利の中では利息を組み入れる間隔が短い(1年複利より半年複利の)ほうが、満期の受取額は多くなります。
100万円を年利2%で3年間預けた場合で比べてみましょう。単利では利息は毎年2万円ずつで、3年後の元利合計は106万円です。1年複利では、100万円に1.02を3回掛けた約106万1,208円になります。差はわずかに見えますが、期間が長く金利が高いほど複利の効果は大きくなります。
第1章で学んだ6つの係数は、この複利計算を表にまとめて使いやすくしたものです。
信託商品
信託は、財産を信託銀行などに託して管理・運用してもらう仕組みです。お金を託す金銭信託のほか、投資家から集めた資金で株式などを運用するファンドトラスト(ファントラ)や特定金銭信託(特金)といった商品があります。名前は本文で紹介する程度で、3級では「信託銀行などに財産の管理・運用を任せる商品」という位置づけを押さえれば十分です。
金融類似商品
預貯金や有価証券とは別の形の運用手段は、金融類似商品と呼ばれます。代表が金(ゴールド)への投資です。
- 純金積立は、毎月一定額で金を買い付けていく商品です。一定額ずつ買うため、価格が高いときは少なく、安いときは多く買い付けることになります(ドル・コスト平均法。詳しくはポートフォリオ運用のレッスンで扱います)。
- 金は世界共通の資産としてインフレに強いとされる一方、保有していても利息や配当を生みません。また、国内の金価格は金の国際価格と為替相場の両方で動くため、円高は国内金価格の下落要因になります。
このほか、不動産を担保にした抵当証券などの抵当型商品もありますが、3級では名称と「預貯金とは異なりリスクがある商品」という位置づけを押さえておけば十分です。
例題
次の記述が適切か、不適切かを考えてみましょう。
複利とは、一定期間ごとに支払われる利息を元本に加え、これを新しい元本とみなして次の期間の利息を計算する方法である。
答え合わせ
適切です。複利は利息が利息を生む計算方法で、同じ金利・期間なら単利より満期の受取額が多くなります。利息を組み入れる間隔が短いほど効果は大きく、同じ年利なら1年複利より半年複利のほうが有利です。
応用
預貯金の使い分けを考えてみましょう。
給与の受取口座として使いたい場合、貯蓄預金は適しているか。
答え合わせ
適していません。貯蓄預金は出し入れ自由で普通預金より金利が高めに設定されることがありますが、給与や年金の受取り、公共料金の引落しといった決済には使えません。決済用の口座には普通預金を使い、当面使わない資金を貯蓄預金や定期預金に移すという使い分けが基本です。
分からなかった点・気になった点
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この章の問題を解く
章のまとめへ- 原資産を買う権利のオプションの選択解く
- オプションの買い手の最大損失に関する正誤判定解く
- 外貨預金と預金保険制度に関する正誤判定解く
- 外貨預金の預入れ時に適用される為替レートの選択解く
- 変額保険の解約返戻金の最低保証に関する正誤判定解く