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日商簿記3級 全経・全商との違いと選び方

2026/08/16

会計の勉強をしようと簿記を調べると、日商簿記・全経簿記・全商簿記という3つの名前が出てきます。主催団体・対象者・級の構成の違いと、初学者がどれから始めればよいかを解説します。

会計の知識を身につけたいと思って調べ始めると、「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」という3つの名前が出てきて、どれを指しているのか分からなくなります。これらは主催する団体が異なる別々の検定です。この記事では、同じところで迷った方に向けて、3つの違いと選び方を整理します。

簿記の検定は主催団体で3つに分かれる

簿記の検定は、主催する団体によっておもに3種類あります。

検定主催団体おもな受験者級の構成
日商簿記日本商工会議所大学生・社会人1級・2級・3級(ほかに簿記初級・原価計算初級)
全経簿記全国経理教育協会経理・会計系の専門学校生上級・1級・2級・3級・基礎簿記会計
全商簿記全国商業高等学校協会商業高校の生徒1級(会計・原価計算)・2級・3級

同じ「3級」という名前でも、主催団体が違えば別の試験です。求人票や資格欄で単に「簿記3級」とだけ書かれている場合は、多くが日商簿記を指します。級の名称や構成は主催団体が見直すことがあるため、最新の情報は各団体の公式サイトで確かめておきましょう。

難易度の目安

一般に、難易度は日商がもっとも高く、次いで全経、全商の順といわれます。目安として、全経1級は日商2級に近く、全経2級は日商3級に近い水準と説明されることが多いです。ただし出題範囲や形式は団体ごとに異なるため、級の名前だけで単純に比べられない点には注意が要ります。

それぞれ誰に向いているか

  • 日商簿記は知名度が高く、就職や転職の場で目安にされることが多い検定です。受験者は大学生や社会人が中心です。
  • 全経簿記は、経理・会計系の専門学校で学ぶ人がよく受けます。上位の級は実務に近い内容を含みます。
  • 全商簿記は、商業高校の学習内容に沿った検定で、高校生が在学中に受けることが多い検定です。

会計をこれから独学で学ぶ社会人や大学生であれば、日商簿記が実質的な標準といえます。

税理士試験との関係

日商簿記1級には「税理士試験の受験資格が得られる」という案内が公式サイトにあります。実際の制度は2023年度に改正されており、正確には次のとおりです。

  • 会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)は、2023年度から受験資格の制限が撤廃され、どなたでも受験できます。
  • 税法に属する科目(所得税法・法人税法など)は、「学識」「資格」「職歴」のいずれか1つの要件を満たす必要があります。日商簿記1級または全経簿記上級の合格は、このうち「資格」による受験資格の1つにあたります。

全商簿記の合格では、この資格要件を満たせません。受験資格には他にも複数の条件があり、制度は改正されることがあるため、税理士を目指す場合は国税庁の公式情報を必ず確かめておきましょう。

どれを選べばよいか

  • はじめて簿記を学ぶ方、就職や転職で役立てたい方には、日商簿記3級から始めるのがおすすめです。
  • 商業高校で学んでいる方は、まず全商簿記で基礎を固め、余力があれば日商簿記にも挑戦できます。
  • 経理・会計系の専門学校で学ぶ方は、全経簿記と日商簿記をあわせて受ける人が多いです。

簿記3級のあと、次に進む道

簿記3級に合格したあと、何を学ぶかは目的によって変わります。

  • 会計をさらに深めたい場合: 日商簿記2級に進みます。3級の商業簿記に加えて工業簿記が加わり、製品の原価を計算する力がつきます。就職・転職で企業からもっとも求められる級の一つです。
  • お金全般の知識を広げたい場合: FP技能検定に進む道もあります。簿記が企業の会計を扱うのに対し、FPは個人の家計・保険・税・資産運用など、扱う範囲がそもそも異なります。会計の基礎を先に簿記3級で固めてから、FPで生活に近いお金の知識を足す順番がおすすめです。
  • 会計の専門職を目指す場合: 日商簿記1級や全経簿記上級、その先の税理士試験・公認会計士試験が視野に入ります。前述のとおり、日商簿記1級・全経簿記上級は税理士試験の税法科目における受験資格の1つです。

日商簿記3級とは

3級は、商店や小さな会社の日々の取引を借方と貸方に分けて記録し、決算までの基本を学ぶ級です。試験は、テストセンターのパソコンで受けるネット試験と、年に数回の統一試験のどちらでも受けられます。

出典

この記事は2026年8月16日時点の各団体の公式情報にもとづいています。数値や制度は改定されることがあるため、受験の際は各団体の最新情報を確かめておきましょう。

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