ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能検定)
3級
さいむこうじょ
債務控除
Deduction of Debts
被相続人が亡くなった時点で抱えていた借入金や未払金などの債務を相続財産から差し引く制度で、保証債務は原則として対象外ですが、主債務者が履行できない場合は控除できます。
詳しい説明
1. 定義
被相続人が亡くなった時点で負っていた債務と葬式費用を、相続財産から差し引く制度です。プラスの財産からマイナスを引いた正味の財産に課税する考え方です。
2. 制度・考え方の内訳
債務として引けるものは、借入金・未払いの医療費・被相続人が納めるはずだった所得税や固定資産税などです。引けないものは、被相続人が生前に購入した墓地・仏壇などの非課税財産にかかる未払金や、遺言執行費用・相続に関する弁護士費用です。
葬式費用は債務ではありませんが、あわせて引けます。通夜・告別式の費用、火葬・埋葬の費用、お寺への読経料などが対象です。ただし香典返しの費用・初七日や四十九日などの法要の費用・墓地の購入費用は引けません。
保証債務は原則として引けません。ただし、主たる債務者が返せず、その肩代わりした分を本人から回収できないことが明らかな場合に限り引けます。
4. 紛らわしい制度・語との違い
遺産に係る基礎控除は法定相続人の数から決まる一律の枠ですが、債務控除は実際に負っていた債務の額を引くものです。債務控除で正味の財産を求めてから、基礎控除を引きます。
5. 身近な例
被相続人の入院費が未払いのまま亡くなった場合、その未払医療費は債務として引けます。一方、四十九日の法要にかかった費用は引けません。
試験で問われること
FP技能検定3級
- 葬式費用のうち香典返し・法要の費用・墓地の購入費用は引けない点が最頻出です。
- 借入金・未払医療費・未払いの税金は引けるが、墓地など非課税財産にかかる未払金は引けない点が問われます。
- 保証債務は原則として引けず、主債務者が返せず回収できないことが明らかな場合に限る点が問われます。
- 葬式費用のうち引けるものと引けないものの区別が最頻出です。香典返しと法要の費用は引けないという点が繰り返し問われます。墓地の未払金が引けない理由(墓地そのものが非課税財産だから)もあわせて出ます。
最終更新日: 2026/09/23