入出力デバイス
USBやHDMIなどの入出力インタフェース、接続形態、DMAなどの入出力制御方式、デバイスドライバの役割を理解できるようになります。
ねらい
コンピュータと周辺装置をつなぐ仕組みを学びます。このレッスンを終えると、有線・無線の代表的な入出力インタフェースを使い分け、接続形態の種類、DMAなどの入出力制御方式、デバイスドライバの役割を説明できるようになります。
ストーリー
あなたは新しいマウスを買ってきて、USBポートに挿しました。何の設定もしていないのに、すぐにカーソルが動きます。当たり前に見えるこの体験の裏では、接続の規格、データ転送の仕組み、装置を動かすソフトウェアが連携しています。「挿せば使える」を支える技術を見ていきましょう。
入出力インタフェースの種類
コンピュータと周辺装置をつなぐ接続の規格を入出力インタフェースといいます。有線と無線に分けて代表的なものを押さえましょう。
有線のインタフェース
| 規格 | 主な用途 |
|---|---|
| USB | マウスやキーボードから外付けストレージまで、最も広く使われる汎用の規格 |
| Thunderbolt | 高速なデータ転送と映像出力を1本で担う規格 |
| HDMI | ディスプレイへ映像と音声をデジタルで伝送する規格 |
| DisplayPort | 主にPCとディスプレイを結ぶ映像出力の規格 |
| シリアルATA | 内蔵のハードディスクやSSDを接続する規格 |
| RS-232C | 古くからあるシリアル伝送の規格。制御機器などで現役 |
無線のインタフェース
| 規格 | 主な用途 |
|---|---|
| Bluetooth | イヤホンやマウスなどの近距離無線接続 |
| BLE(Bluetooth Low Energy) | 低消費電力に特化したBluetoothの仕様。センサー機器に向く |
| Zigbee | 低消費電力で多数の機器をつなぐ。IoT機器やセンサーネットワークに向く |
| IrDA | 赤外線による通信。向かい合わせて使う |
| NFC | かざして使うごく近距離の通信。交通系ICカードや電子決済で身近 |
データ転送と接続形態
データの送り方には、前のレッスンでも登場したシリアル転送方式とパラレル転送方式があり、信号にはアナログとデジタルがあります。
周辺装置のつなぎ方(トポロジ)にも種類があります。ハブを中心に放射状につなぐスター接続、ハブにハブを重ねて段状に広げるカスケード接続やツリー接続、装置から装置へ数珠つなぎにするデイジーチェーン接続が代表です。数珠つなぎの規格では、信号の反射を防ぐために末端へターミネーターを付けるものがあります。
入出力制御の方式
周辺装置とのデータのやり取りを誰が担うかで、方式が分かれます。
- プログラム制御方式は、CPUがプログラムの命令で1件ずつ転送を行います。仕組みは単純ですが、転送の間CPUがつきっきりになります。
- DMA(直接記憶アクセス)方式は、専用の制御回路が主記憶と装置の間で直接データを転送します。CPUを介さないため、転送中もCPUはほかの仕事を進められます。
- チャネル制御方式は、入出力専用のプロセッサ(チャネル)に転送を任せる方式で、大型コンピュータで使われてきました。
転送の完了は、前に学んだ入出力割込みでCPUへ知らされます。「転送は任せて、終わったら知らせてもらう」という分業で、コンピュータ全体の効率が上がります。
デバイスドライバ:装置を動かすソフトウェア
周辺装置を制御するためにOSに組み込むソフトウェアをデバイスドライバといいます。装置ごとの細かな違いをドライバが吸収するため、アプリケーションは装置の種類を気にせずに入出力を頼めます。
冒頭の「挿せば使える」を支えるのが、接続された装置を自動で認識して必要なドライバを組み込むプラグアンドプレイと、電源を入れたまま抜き挿しできるホットプラグの機能です。装置とコンピュータの動作のタイミングを合わせる同期も、ドライバの大切な役割です。
例題
次の問いに答えてください。
問1 CPUを介さずに、主記憶と周辺装置の間で直接データを転送する入出力制御の方式を何といいますか。
問2 交通系ICカードのように、機器にかざして使うごく近距離の無線通信の規格は何ですか。
解答と解説
問1の答えはDMA(直接記憶アクセス)方式です。転送を専用回路に任せることで、CPUは転送中もほかの処理を進められます。
問2の答えはNFCです。同じ無線でも、Bluetoothは数メートル程度の近距離接続、Zigbeeはセンサーネットワーク向けというように、距離と用途で使い分けられています。
応用
本試験を意識した問題を解いてみましょう。
問 ディスプレイへ映像と音声をまとめてデジタルで伝送できるインタフェースはどれでしょうか。次の中から選んでください。
- HDMI
- RS-232C
- シリアルATA
- Bluetooth
解答と解説
答えは1のHDMIです。テレビやディスプレイへの接続で広く使われ、映像と音声を1本のケーブルでデジタル伝送できます。2のRS-232Cは古くからあるシリアル伝送の規格で、映像の伝送には使われません。3のシリアルATAは内蔵のハードディスクやSSDを接続するための規格です。4のBluetoothはイヤホンなどの近距離無線接続の規格で、ケーブルによる映像伝送のインタフェースではありません。
分からなかった点・気になった点
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