STC Associateはどんな試験か、出題内容と合格点
2026/08/20STC Associateは正誤問題25問を40分で解く試験です。合格点は事前に公表されず、回ごとに発表されます。会場とオンラインの2つの受験方式と出題範囲を整理しました。
安全保障貿易管理の仕事に関わることになって、STC Associateという試験の名前を聞いた。でも調べても情報が少ない。そもそもどんな試験なのかがつかめない。
そう感じるのは自然なことです。受験者数が数千人規模の試験で、市販の情報も多くはありません。
この記事では、安全保障貿易情報センター(CISTEC)が公表している資料をもとに、STC Associateの形を整理します。
この試験はどんな試験か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 出題数 | 25問 |
| 出題形式 | 正誤問題(○×) |
| 満点 | 25点 |
40分で25問の○×問題という、かなりコンパクトな試験です。1問あたり1分半ほどになります。
なお試験時間については、CISTECが「2025年度より試験時間は45分間から40分間になりました」と案内しています。古い情報を見ると45分と書かれていることがあるので、そこは読み替えが要ります。
○×問題だけという形は、他の資格試験と比べても珍しい部類です。選択肢から選ぶのではなく、書かれている内容が正しいか誤っているかを判断する形式に絞られています。
合格点は、回ごとに発表されます
この試験のいちばん変わっているところが、ここです。
CISTECが公表している「合格基準」の欄には、こう書かれています。
CISTECが基礎的な実務能力を有すると認めた者
点数が書かれていません。何点取れば合格なのかは、事前には公表されない仕組みです。
CISTECは、合格基準の決め方についてこう説明しています。
合格基準に関しては、日本を代表するメーカーや総合商社等における輸出管理・法務の責任者・有識者のご意見を参考にして定めています
そして合格点は、試験が終わったあとに回ごとに発表されます。CISTECが公表している直近の回を並べると、こうなります(2026年8月20日時点)。
| 回 | 実施日 | 平均点 | 合格点 |
|---|---|---|---|
| 第69回 | 2026年5月 | 20.71 | 20 |
| 第68回 | 2026年1月 | 20.57 | 20 |
| 第67回 | 2025年10月 | 19.86 | 20 |
| 第66回 | 2025年7月 | 18.43 | 19 |
| 第65回 | 2025年1月 | 20.12 | 20 |
多くの回で20点ですが、第66回だけ19点でした。その回は平均点も18.43点と低く、他の回の20点前後より下がっています。
つまり、合格点はその回の出来に合わせて動いていると読めます。全期間の累計では、平均点の平均が21.03点、合格点の平均が19.96点です。
準備の目安としては、25点満点で20点、つまり8割を置くのが安全です。「19点でも通ることがある」と考えるより、20点を確保できる状態にしておくほうが確実になります。
○×問題で8割というのは、感覚よりも厳しい水準です。5問しか間違えられないということですから、「なんとなく正しそう」で答えを決める余地があまりありません。
何が出るか
出題範囲は、次のように定められています。
外国為替及び外国貿易法第25条及び同法第48条第1項に関する輸出管理実務
外為法という法律の、特定の条文に関わる実務です。範囲が法律の条文で指定されているのが、この試験の特徴です。
主な出題範囲として、5つの項目が示されています。
| 項目 | 扱う内容 |
|---|---|
| 概論 | 安全保障貿易管理の全体像 |
| 輸出規制の枠組み | 国際的な枠組みと規制の考え方 |
| 我が国の法制度 | 外為法とその下の政令・省令 |
| 許可申請手続き | 実際の申請の流れ |
| 企業の輸出管理 | 社内での管理体制 |
詳細なシラバスは無償では公開されていません。示されているのはこの5項目までです。他の資格試験のように、細かい項目まで並んだ範囲表を見て準備する、という進め方はできません。
出題は「試験時に施行されている法令」にそろえられます
ここは特に注意が要ります。CISTECは各回の試験要項に、その回が準拠する法令の時点を明記しています。
安全保障貿易管理の分野は、国際情勢に応じて規制の対象が変わります。政令や省令の改正が比較的よく起こる分野です。
つまり、古い教材で勉強すると範囲がずれる可能性があるということです。教材を選ぶときは、いつ時点の法令に沿っているかを確かめておきましょう。
受験の方式は2つあります
会場試験とオンライン試験があります。
会場試験は、東京・名古屋・大阪などの会場で実施されます。当日は開場のあと注意事項の説明があり、そのあと40分の試験という流れです。
オンライン試験はIBT(Internet Based Testing)という方式で、自分のパソコンから受けます。ここに条件があります。
カメラ・マイク付きのパソコンが必要。タブレット・スマートフォンでは受験できません
カメラとマイクで録画し、AIによる監視で解析する仕組みになっています。スマートフォンやタブレットでは受けられないので、環境の準備が要ります。
また、オンライン試験には開始時刻の締め切りがあります。配信開始後、決められた時刻までに試験を開始しないと合格の対象外になる、と案内されています。当日の接続は余裕をもってというのが、この試験では実際に効いてきます。
受験料は6,600円(税込)です。賛助会員・大学会員・一般のいずれも同額とされています。
よくある質問
受験資格はありますか
「特になし」とされています。ただしオンライン試験については「日本国内で受験可能な方」という条件があり、海外からの受験(アクセス)は一律お断りしている、と案内されています。
認定に有効期限はありますか
CISTECは「認定証には有効期限はありません」と案内しています。一度取得すれば、更新の手続きは要らないということです。
会場とオンライン、どちらを選ぶとよいですか
試験時間・出題数・合格の扱いは同じです。違うのは受ける環境だけです。カメラとマイクの付いたパソコンがあり、静かな場所を確保できるならオンライン、環境を整えるのが難しいなら会場、という選び方になります。
申し込みと日程はどこで確認できますか
CISTECの実務能力認定試験のページで、回ごとの日程と申し込みの案内が公表されています。会場回とオンライン回が交互に設定されているので、受けたい方式の回がいつかを確かめてから予定を立てましょう。
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